技術士試験に求められる能力とは?押さえておきたいポイント!

技術士と言うのは、科学技術に関する高度な知識と応用能力が認められた者であり、科学技術の応用に携わる技術者として最も権威ある国家資格です。では、実際に技術士の資格を取る為に試験者に求められる能力とは一体何か見ていきましょう。ここでは、技術士試験に求められる能力で押さえておきたいポイントをお届けします。

技術士に求められる8つの資質能力について

専門的学識

専門的学識と言うのは、技術士が専門とする技術部門業務に必要な、専門知識、及び、選択科目の専門知識を理解して応用できることです。また、法令や制度をはじめ、社会や自然条件に関する専門知識も理解して応用できることが求められます。これは、技術士の仕事を行っていく上で専門的学識は持ち合わせておくべきもので、筆記試験でこの資質能力が確かめられています。

問題解決

問題解決と言うのは、業務遂行上で直面する複合的問題に対し、内容を明確にして調査を行い、背景に潜在する問題発生要因や制約要因を抽出して分析することです。複合的問題に関しては、必要性、機能性、技術的実現性、安全性、経済性等などによって、及ぼされる影響の重要度を考慮し、複数の選択肢を提起しながら合理的に解決・改善していきます。技術士は、問題を取り巻く様々な条件や環境を踏まえた上で、最善策を提案していく必要があり、専門的知識はもちろん、それらを用いた問題解決能力が求められています。

マネジメント

マネジメントというのは、業務計画・実行・検証・是正などの過程で、品質、コスト、納期、生産性とリスク対応に関する要求事項、成果物に係る要求事項の特性を満たすこと、それを目的として、人員・設備・金銭・情報などの資源配分を行います。技術士は、問題解決や業務遂行の為に、多くの人と関わりながら一緒に仕事をしていきます。技術士は時に指導的立場で、今ある資源を最適に配分することも求められる仕事です。

評価

評価と言うのは、業務遂行上で最終的に得られる成果、その波及効果の評価によって、業務改善していくことを指します。自分が行う業務を振り返ってみた時に、100%で追考できたかと言われれば、中々そうはいかないものですよね。むしろ、課題を発見して評価し次にどう繋げるか、それを考えることも技術士に求められる能力です。なので、自分の経歴で得たもの、役に立ったこと、今後の展望など、口頭試験に向けて深く考えておくのがポイントです。

コミュニケーション

コミュニケーションと言うのは、口頭や文書などの方法で、雇用者、上司、同僚、クライアント、ユーザーなど、色々な関係者間で明確で効果的な意思疎通を行うことです。例えば、海外業務に携わる際には、一定の語学力によって意思疎通を行い、現地の社会や文化を理解しながら仕事を進めていく必要があります。チームで仕事を行うと言うことは、それだけ多くの関係者が周りにおり、それぞれに立場がありますよね。なので、コミュニケーション力と言うのも技術士には求められており、誤解が生じたり仕事が止まったりしないよう、工夫や振り返りは大切にしましょう。

リーダーシップ

リーダーシップと言うのは、色々な関係者の利害などを調整して取りまとめることです。海外業務に携わる際には、様々な価値観や能力を持った現地関係者と共に事業や業務に努めます。なので、仕事を行うチームで、リーダーとしてどのようなことを行っていくかがとても大事になります。目標達成に向けて関係者と協力し合い、相手に不利になる話や言いたくない話もしなければならない場面もあります。このように、利害関係が複雑な程、仲間を調整するリーダーシップが求められると言えます。

技術者倫理

技術者倫理と言うのは、公衆安全、健康、及び、福利を最優先考慮した上で、社会、文化、環境に対する影響を予見し、技術士としての使命、社会的地位、職責を自覚し、倫理的に行動することです。また、関係法令などの制度が求める事項を遵守し、社会倫理に反することや不正行為の禁止、技術者としての義務や責務を果たす必要もあります。技術士の3義務2責務が技術士法に明記されているので、内容は頭に入れておきましょう。

継続研さん 

継続研さんと言うのは、知見を深めて技術修得して資質向上を図ることで、十分な継続研さん (CPD)を行うことです。技術士に合格しても、その分野の全技術を習得した訳ではありません。今以上に高いレベルを目指す必要もあり、さらに広く技術習得していくことが大切です。

技術士試験に求められる能力について

コンピテンシーで最も重要な項目は問題解決

技術士に求められているコンピテンシーと言うのは、専門学識・問題解決・マネジメント・評価・コミュニケーション・リーダーシップ・技術者倫理、これら8つの項目が挙げられます。そして、この項目の中で最も重要ポイントになるのが問題解決です。技術士の二次試験では、この問題解決能力を確認されることになります。問題解決能力があると認められない限り、自分に技術士知識があったとしても合格することはできません。つまり、問題解決の意味をしっかり理解していなければ、技術士資格に合格することは難しいのです。

問題解決での重要な4つのスキル

複合的問題への対応能力

現代社会が抱える問題と言うのは、1つの技術分野で解決することができるものではありません。例えば、大規模災害になれば、気象・地形・地盤などの自然要因をはじめ、開発・施設・避難などの社会要因も関連してきますよね。技術士と言うのは、このような複合的問題を解決する為に、専門技術やどの分野の技術などを見極める能力が必要になります。そして、他分野の専門家と連携を図り、問題の対応能力が必要になってきます。

問題内容を明確化する能力

問題を捉える場合は、何が問題であるか明確にすることが重要です。そうすることで、調査や分析などの提案や解決策も変わるからです。例えば、洪水発生が問題となっている場合には、ダム建設は有効対策の一つかも知れませんが、ダム建設で観光産業や水産業が衰退する恐れもありますよね。つまり、一体誰の為に行うものであるかを明確にすることで、対策の有効性は変わるのです。問題内容が明確になれば、課題の抽出や解決に向けてやるべきことがちゃんと明確になるのです。

トレードオフを考慮する能力

トレードオフと言うのは、品質をアップする為にコストを犠牲にし、コストダウンする為に品質を犠牲にすると言うように、どこで折り合いをつけるかを考えながら進めて行く能力です。トレードオフの問題は、安全性とコスト、品質と工期など、沢山の課題が挙げられます。なので、トレードオフの最適性をクライアントやユーザーに提供していくことと言うのは技術士の重要な役割になります。

分析・評価を適切できる能力

技術士と言うのは、取り扱う技術リスクを最小にする役割を担っています。なので、リスク分析を行い評価することができる能力が求められます。例えば、安全性とコストに関するトレードオフでは、予算オーバーの影響を分析した上で評価することが必要です。このように、クライアントやユーザーに対してメリットだけを説明するのではなく、リスクもしっかり説明する義務が技術士にはあります。

重要スキルのまとめ

技術士のコンピテンシーの中でも、問題解決には重要なポイントであり4つのスキルを押さえておくことがポイントです。多分野に跨がる問題に対応する能力、誰の為の問題かを明確化する能力、最適なトレードオフの提案能力、分析・評価・説明する能力、これらは技術士資格を撮る上では必要なスキルです。経歴票業務詳細、筆記試験の必修科目Ⅰと選択科目Ⅲ、口頭試験において、これらのスキルを発揮して問題解決できる力があることをアピールし合格へ大きく近づけるようにしましょう。