技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)– category –
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技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)
安全管理(その5)
5.5 システム安全工学手法 システム安全工学において適用されるシステム安全工学手法(故障解析手法、危険シナリオ分析手法とも呼ばれる)には様々なものがある。リスクの発生過程を調べるために、どのような危険発生源がシステムに存在し、それがどの... -
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情報管理(その4)
4.4 情報ネットワーク 今日の情報ネットワークは、高度情報通信技術を利用したコンピュータを中心とするネットワークである。組織内の情報伝達に留まらず、世界規模の情報発信・情報収集が可能な場合が多い。世界規模の情報ネットワークとしては、インタ... -
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社会環境管理(その5)
6.5 ライフサイクル・アセスメント 企業などの組織における環境評価の方法には様々なものがある。評価方法は、主に次の3種類に分けることができる。(1)記述による評価 企業の環境に関する活動が貨幣や物量値で数値化できない場合、記述による評価... -
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社会環境管理(その4)
6.4 環境アセスメント 環境アセスメントとは、大規模工業地の造成や都市開発などを行なう場合に、その結果として自然環境に与える影響を事前に調査することである。日本では、環境アセスメントの手続きを定めた環境影響評価法(1997年6月公布)において... -
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社会環境管理(その3)
6.3 環境経済評価 環境問題が深刻化する理由の一つは、長年に渡って環境を価格のつかない価値物として捉えてきたこと、つまり環境を社会経済システムの外側においてきたことにある。環境は人間の生存と社会発展に不可欠であるから、当然ながら価値はあると... -
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社会環境管理(その1)
社会環境管理の目的は、組織やプロジェクトの生産活動が外部環境に対して与える負荷を低減することにある。近年では、組織活動による社会システムへの環境影響が注目されており、組織に課せられている環境面での責務がより一層大きくなりつつある。また、... -
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安全管理(その2)
5.2 労働安全衛生管理 労働安全衛生管理は、組織の運営に伴う災害の根絶を目的とし、職場内の設備、環境、作業方法などを整備し、職場で働く人達の生命や心身の健康を維持するための管理であり、合理的かつ組織的に行われる組織運営活動上の施策である。... -
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安全管理(その3)
5.3 未然防止活動・技術 未然防止活動とは、事故や災害の発生を未然に防止するための活動であり、多くは現場における日常的な活動の一部として実施させるものである。代表的なものは、定期点検活動、小集団活動、ヒヤリハット活動などであるが、このよう... -
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経済性管理(その2)
2.2 品質管理 品質管理は、もともと米国で生まれた手法であり、顧客や社会の要求に合った品質の品物またはサービスを経済的に作り出すための手段の体系と定義することができる。今日では、一部の技術者の活動を指すものではなく、品質方針や責任者を定め... -
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経済性管理(その4)
企業などの組織は、生産の4Mに代表される経営資源を戦略的に活用・消費して、製品やサービスを生産・販売している。このような組織活動における自らの経営資源の消費量を、原価(コスト)と言う。市場における価格的な差別化を図るためには、この原価の低... -
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経済性管理(その1)
まずは、生産活動について考えてみる。生産活動は、人(Man)・設備(Machine)・原材料(Material)・金(Money)のいわゆる生産の4Mを入力とし、品質(Quality)・コスト(Cost)、納期(Delivery)の3要素であるQCDに、生産量(Production)... -
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社会環境管理(その6)
6.6 組織の環境管理活動と環境アカウンタビリティ 近年では、企業などの組織は社会の中の一員であり、社会と共生している存在であると考えられている。よって、企業活動の内容を公開し、その活動に責任を持つべきであると解釈されることが多い。アカウ... -
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社会環境管理(その2)
6.2 環境関連法と制度 社会環境管理の側面における組織活動を行う際の重要な概念は、法令、制度、行動指針などを通じてより具体的に表現されている。企業などの組織がこれらの規制及び指針などを熟知し遵守することは、組織が果たすべき社会的責務である... -
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安全管理(その4)
5.4 危機管理 危機管理とは、危機(crisis)に対する対策のとり方に共通性を見出し、それを体系化することを目的とした比較的新しい学問体系である。 危機とは様々な緊急事態(emergency)から発生し得るものであり、自然災害と人災に大きく分けることが... -
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人的資源管理(その1)
組織やプロジェクトにおいて、その所与の目的を達成するためには、関係する人的資源、つまり構成員の能力を最大限に発揮させるように適切な運営を行うとともに、継続的に構成員の能力開発を行っていく必要がある。労働関係の法体系によって定められた規定... -
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安全管理(その1)
従来からの安全管理では、労働安全衛生に関する取り組みや、火災や爆発などの個別被害形態毎に未然防止対策を検討することが中心であった。しかし近年は、細分化した安全対策を実施するのではなく、組織全体のマネジメントの問題として取り組むことが必要... -
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情報管理(その3)
4.3 ネットワーク社会における情報管理 情報ネットワークなどの新しいメディアの出現により、簡単で迅速な情報交換が可能となり、経済活動のみならず市民生活においても、様々な場面でその恩恵を受ける機会が多くなっている。インターネットに代表され... -
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情報管理(その2)
4.2 緊急時の情報管理 事故や天災などに代表される緊急事態が発生した緊急時には、情報管理の観点からは次のような特徴がある。つまり、①情報連絡の当事者や手段が機能不全に陥る、②情報の確からしさに問題が生じる、③時間的制約が生じる、④通常時とは... -
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情報管理(その1)
企業などの組織では、知的財産を含む情報を経営資源の一つとして戦略的に活用して、組織活動を行わなければならない。特に経営におけるスピードが重視されるようになった昨今では、適切な意思決定が行えるようにするために、必要な情報がタイムリーに収集... -
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人的資源管理(その4)
3.4 人的資源開発 企業などの組織における人的資源開発(Human Resource Development ; HRD)とは、組織構成員や組織内部の集団、場合によっては組織外の関係者などが、将来において必要とされる知識や技能を保有するように、計画された学習を通して変革... -
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人的資源管理(その3)
3.3 人的資源計画 企業などの組織において、人は非常に重要な経営資源である。従って、その人的資源をいかに計画的に活用していくかは組織の存亡に関わる重要な問題であるとともに、従業員にとっても、働いている組織とどのように関わっていくかは関心の高... -
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人的資源管理(その2)
3.2 労働関係法と労務管理 企業などの組織は、従業員が業務に取り組む意欲を高め、高いモチベーションを与えるとともに、従業員の安全と健康を守るための労務管理を適切に行う必要がある。労務管理では、従業員の作業環境や労働時間、賃金を適切に管理す... -
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経済性管理(その6)
2.6 計画・管理の数理的手法 本節では、経済性管理で主に利用される数理的手法を記述する。それらの手法の多くは、主としてオペレーションズ・リサーチに関する研究成果として開発され、事業計画(特に生産計画)や工程管理の場において有用な計画・管理... -
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経済性管理(その5)
2.5 設備管理 設備管理は、設備を通して企業などの組織の生産性を高めることを目的とした管理活動である。そのため、設備に関する投入と産出の比率を高める必要がある。投入は、設備の取得にかかる投資額、運転費、保全費などを、設備の一生涯(ライフサイ... -
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経済性管理(その3)
2.3 工程管理 事業計画に基づき、工場での製品生産や土木工事などを実施していくためには、生産活動を統制する必要がある。工程管理はそのための管理技術であり、主な目的は、事業計画に従った生産を実現することによって納期を遵守することにある。もち... -
技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)
1.総合技術監理の要求内容と技術体系(その3)
1.4 問題解決法 総合技術監理を行う技術者には、前述の5つの管理などの広範囲にわたる技術業務全般に関して、総合的な判断を行うとともに、改善策を提案する能力が要求される。換言すると、個別の技術業務における特定の課題の解決を目的とする場合で... -
技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)
1.総合技術監理の要求内容と技術体系(その2)
1.3 総合技術監理における総合管理技術 総合技術監理では、経済性管理、人的資源管理、情報管理、安全管理、社会環境管理の5つの管理を独立に行うのではなく、互いに有機的に関連づけて、あるいは統一した思想のもとで行う必要がある。しかし個別の... -
技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)
1.総合技術監理の要求内容と技術体系(その1)
1.1 総合技術監理に要求される機能 総合技術監理が必要とされる背景 科学技術の発達により人々が享受する恩恵は、日々の生活の中に浸透している。しかしその一方で科学技術の巨大化・総合化・複雑化が進展しており、その発達を個別の技術開発や技術改... -
技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)
情報管理(その5)
4.5 情報セキュリティ 近年、外部の者によりホームページが書き換えられる事件や、組織内に留めておくべき情報が外部または内部の者により盗まれる事件が多発している。このような情報に関する犯罪が増加しており、社会が情報化、ネットワーク化への依存...
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