令和4年度技術士建設部門Ⅱー1-1 論文添削

中華街
ホーム » 技術士二次試験対策 » 論文添削 » 令和4年度技術士建設部門Ⅱー1-1 論文添削
目次

問題

Ⅱー1ー1 普通道路における車道の縦断勾配は,道路の区分及び道路の設計速度に応じた規定値以下となるよう定められているが,その設定の考え方について説明せよ。また, 地形の状況等により,縦断勾配の特例値を用いる場合に配慮すべき留意点について述べよ。
参考:日本技術士会

解答

(1)車道の縦断勾配について、設定の考え方を以下に述べる。
車道の縦断勾配は、道路区分の種別が高くなり、設計速度が速くなることにより、車両が安全に走行できるよう規定値以下で緩やかな縦断勾配を設けるよう設定されている。また、普通道路と小型道路では、普通自動車の方が緩やかな縦断勾配を設けるよう設定されている。なお、乗用車は平均走行速度、また普通トラックは設計速度の半分程度で登坂できるように、縦断勾配の規定値が定められている。
(2)縦断勾配の特例値を用いる場合に配慮すべき留意点を以下に述べる。
急峻な地形で道路の上部と下部にコントロールポイントがあり、地形の状況等によりやむを得なく、経済的な面からも制約を受け、急な縦断勾配を設ける場合は、特例値以下となるように設定する。また、特例値を用いる場合には、速度低下の影響が少なくなるよう区間を短くし、緩和区間を設けることに留意する。なお、縦断曲線のサグ部には安全な走行のため、平面曲線を設けないよう留意する。 特例値の最大縦断勾配は、設計速度20km/h、第 3種では 12%以下と定められている。 以上

解説

技術士二次試験の選択科目はⅡー1とⅡー2から構成されています。
この問題はⅡー1のものですがB判定のものです。
なぜB判定なのか?
お判りでしょうか。
問題文で要求されていることを書いていないからです。
問題文では以下のことを要求されています。

普通道路における車道の縦断勾配は,道路の区分及び道路の設計速度に応じた規定値以下となるよう定められているが,その設定の考え方について説明せよ。

「考え方」について説明を求められています。
そのため「考え方」を説明すればいいだけなのです。
その「考え方」が正しいか間違っていいるかは、その次の段階なのです。
「考え方」正しいに越したことはありませんが、
「正しく書け」とは書かれていないので最低限は「考え方」を書けばいいです。
では解答を見てみましょう。

車道の縦断勾配は、道路区分の種別が高くなり、設計速度が速くなることにより、車両が安全に走行できるよう規定値以下で緩やかな縦断勾配を設けるよう設定されている。また、普通道路と小型道路では、普通自動車の方が緩やかな縦断勾配を設けるよう設定されている。なお、乗用車は平均走行速度、また普通トラックは設計速度の半分程度で登坂できるように、縦断勾配の規定値が定められている。

「設定」されておいたり、「定め」られたりしています。
「考え方」については言及していません。
B判定の理由はそれだけです。
内容が正しいか否かの前に要求されていることを書かれていないのです。

「東京から大阪に行く方法を述べよ。」という問題に対して「東京から北海道へ行く方法について述べる。」という解答を書いているのです。
どれだけ立派な方法で北海道へ行けても、そもそも北海道へは行く必要はないのです。
要求されているのは大阪に行く方法なのです。
しかし大半の受験生は北海道へ行く方法を書いているのです。

技術士二次試験の論文は高い技術力を問われているのではありまえん。
問われていることに対して「正確に答える」ことを求められています。
そのため問題文を正しく読まなければなりません。
ほとんどの受験生は問題を正しく読めていないのです。

技術士二次試験の問題は問題文をよく読んで、問われていることに対して正確に解答すること

ほとんどすべての受験生はこのことに気が付いていないだけなのです。

横浜すばる技術士事務所はあなたの技術士合格を応援させていただきます。

技術士二次試験対策は考える力が重要です。
技術士試験対策はお任せください。

技術士試験対策は横浜すばる技術士事務所

技術士二次試験対策は要領です。


合格する論文の黄金法則

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

横浜すばる技術士事務所代表
技術士(建設部門ー施工計画、施工設備及び積算) (総合技術監理部門)
あなたの技術士合格を応援します。

目次