技術士二次試験業務経歴票の書き方

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受験資格

技術士二次試験の受験資格は受験申込案内に記載されています。
参考:日本技術士会

(1)技術士補となる資格を有していること
(2)下記経路①~③のうち、いずれかの業務経歴を有していること
【A】総合技術監理部門を除く技術部門を受験する場合
【B】総合技術監理部門を受験する場合
経路① 技術士補の登録日以降、技術士補として、次の期間指導技術士を補助している。
【A】4年を超える期間 【B】7年を超える期間
経路② 技術士補となる資格を有した日 ※1 以降、監督者 ※3 の下で、科学技術に関する業務 ※2 について、次の期間従事している。〔技術士補登録は不要〕
【A】4年を超える期間 【B】7年を超える期間
経路③ 科学技術に関する業務 ※2 について、次の期間従事している。〔技術士補登録は不要〕
⇒ ③は、技術士補となる資格を有した日 ※1 以前の期間も算入できる。
また、指導者や監督者の有無・要件を問わない。
【A】7年を超える期間 【B】10年を超える期間
〔【B】の場合、技術士第二次試験合格者は、7年を超える期間〕

技術士二次試験の受験資格は技術士補の資格を取得していることと、「科学技術に関する業務」が所定の年数を満たしていることが条件になります。そして重要なのが、「科学技術に関する業務」とはどのよう定義されているのかを理解することです。それは受験資格の※2に以下のように記載されています。

※2 科学技術(人文科学のみに係るものを除く。)に関する専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価(補助的業務を除く。)又はこれらに関する指導の業務

科学技術を扱うだけでなく、専門的応用能力が必要なものでなければなりません。そのため業務経歴票を書く場合には専門的応用能力があることをアピールする必要があります。口頭試験では専門的応用能力があることを確かめられます。
また取り扱う業務は計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務に限られます。

業務経歴票の書き方

実務経験証明書の業務内容で「○○における△△についての◇◇」と書く場合、〇〇は業務の内容、△△には業務の技術的特徴、◇◇のところには計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導のどれかを書きます。

(例)
●市街地道路下にガス導管を敷設する地下空間を、シールドトンネル及び開削立坑で構築する工事の施工計画
●化学工場敷地内ガスタービン発電機建設における重油混じり軟弱地盤改良(○○工法)の計画及び設計
●セメント大型出荷車両往来活荷重に対応した路床地盤改良(浅層混合処理工法)、○○コンクリート舗装の計画及び設計
●高い安全性確保と早期再稼働が求められる〇〇原子力発電所での工程管理・安全管理に注視した施工計画

また業務経歴が記入しきれない場合は、主な業務の抜粋又は複数年の業務をまとめる等して、指定の行数に記入します。必ず受験資格の要件として必要な期間分は記入します。
期間が重複しないよう業務経歴を年代順、在職期間は西暦で記入します。

業務内容の詳細の書き方

業務経歴票は口頭試験の諮問事項として取り上げられます。口頭試験での採点項目はマネジメント、評価、リーダーシップ、コミュニケーション、技術者倫理、継続研さんになります。専門的学識や問題解決が問われないので、この6つの視点だけで経歴票を作成する受験生がいます。業務内容の詳細は受験資格の要件を満たしていることが前提なので、専門的応用能力を必要とする事項についての業務に言及する必要があります。専門的応用能力を必要とされる業務内容の詳細は以下の流れで書いてください。

業務概要

まず初めに業務概要を書きます。業務概要は業務の地域、業務概要、業務の社会的役割、自分の立場と役割について記述します。

業務の地域は「○○県△△市□□地区において」と記述します。これは地域によって気候や風土が違い、施設の建設に影響を与えるため試験官に初めに与えるべき情報になります。

業務概要はその内容、規模、時期、延長、敷地面積、施工法、使用材料などについて書きます。対象業務の範囲が分かるものを記述します。

業務概要の中で一番大事なものが業務の社会的役割になります。これは技術士法第一条で求められている、国民経済の発展に準じている内容になります。例えば破損した河川堤防の修復工事であれば、「台風の時期までに堤防を修復する必要があった」というように、その工事が国民経済の発展にどのように資するのかを記述します。この業務の社会的役割を理解しているか否かで、技術士法を遵守できる人材かを見極められます。このように採点基準というものを十分理解し、戦略的に利用することで技術士にふさわしい業務内容になります。

技術的課題

技術的課題はそれを達成するのが難しい制約条件を初めに挙げます。難しい制約条件とは工期、予算、現場条件などになります。そのような条件下でも業務を遂行していかないと、国民経済発展の影響が出る理由を述べます。これがなければ技術士にふさわしい業務とはいえません。そして制約条件を加味し、業務の遂行を難しくしている問題点(ボトルネック)を探し出し、課題の設定をします。

これが技術士の資質能力の問題解決における「業務遂行上直面する複合的な問題に対して,これらの内容を明確にし,調査し,これらの背景に潜在する問題発生要因や制約要因を抽出し分析すること。」「複合的な問題に関して,相反する要求事項(必要性,機能性,技術的実現性,安全性,経済性等),それらによって及ぼされる影響の重要度を考慮し」部分に該当することになります。

技術的提案

技術的提案については、課題達成への明確な目的(目標)と解決へのプロセス(対応策)を記述します。解決へのプロセスというのは、目的を達成するためにどのように考えたかということです。考えたプロセスや目の付け所が重要であって、提案そのものはあまり重要ではありません。もちろん業務の規模や請負金額なども関係なく、どのように考えたかが専門的応用能力になります。技術士に求められるコンピテンシーの問題解決では次の様にあります。

複合的な問題に関して,相反する要求事項(必要性,機能性,技術的実現性,安全性,経済性等),それらによって及ぼされる影響の重要度を考慮した上で,複数の選択肢を提起し,これらを踏まえた解決策を合理的に提案し,又は改善すること。

どのような立派な提案にも、必ず長所と短所があります。短所についてもその影響が顕在化しないような別の提案を行います。つまり提案は最低2つ挙げることで1つの解決策としてください。

現時点での評価

現時点での評価については、技術的成果(効果)や今後の展望について記述します。今後の展望については無理に書く必要はありませんが、口頭試験で聞かれた時は答えられるようにしてください。成果や評価は業務を当初の要求事項を満たした旨の記述をするだけです。特に難しく考える必要はなく、2~3行程度でまとめます。

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この記事を書いた人

横浜すばる技術士事務所代表
技術士(建設部門ー施工計画、施工設備及び積算) (総合技術監理部門)
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