課題抽出の仕方
本日は4人の方とZoom面談を行いました。
その中で50代後半の必須科目添削講座の受講生との指導の内容をアップしたいと思います。
本人には了解を得ていませんが、本人を特定する内容はないのでご了承ください。
技術士二次試験の必須科目は
制約条件⇒課題の抽出⇒最重要課題の選定⇒最重要課題の解決策
を問われます。
制約条件は問題で明示されます。
課題の抽出はこの「制約条件」を踏まえる必要があります。
そうでなければ制約条件下の課題ではないからです。
だから課題を上げたらそれが制約条件とどのように関係しているのかを説明しないといけません。
制約条件と無関係だと採点官に思われたら、そこでOUTになります。
解決策の書き方
その後に複数の中の課題から、最重要課題を選びます。
どの課題が最重要課題か明確にしないといけません。
最重要課題がどれだかよく分からないかような書き方をしているヒトをたまに見かけます。
これもOUTです。
最後に最重要課題の解決策を記述します。
ここで最重要課題と無関係の解決策だと採点官に思われたら、その時点でOUTです。
つまり「課題」は「制約条件」を踏まえる必要がある。
「最重要課題」は「課題」の中から選ぶ必要がある。
「解決策」は「最重要課題」を踏まえる必要がある。
ということになります。
このことを正しく理解していないと、道を踏み外します。
この方も後先考えて論文を書いていないので、制約条件を踏まえていない課題を書いたり、
最重要課題と関係ない解決策を書いていました。
本人も自覚症状があったらしいのですが、どうしていいか分からないで解決策を考えていました。
取り組んで頂いた問題は令和元年の生産性の向上の問題でした。
これよくあることですが、解決策が難しい課題を取り上げたからです。
課題を考えて解決策を考えるから、解決策が出てこないんです。
考え方が逆なんです。
生産性の向上の解決策を複数考えて、共通性のあるものをグルーピングします。
その共通性を課題にすればいいのです。
つまり制約条件⇒解決策⇒グルーピング⇒最重要課題の選定⇒複数の課題の選定の順番で考えます。
ゴールから逆算して考えるのです。
スタートから何も考えないで飛び出すから、どこに行くのか分からないのです。
現在地(制約条件)と目的地(解決策)を正しく入力すれば、途中の通過点は自然と出てきます。
これを【カーナビの法則】といいます。
見えないゴールに向かっていくか、ゴールから現在地を逆算するかです。
技術士二次試験合格の法則【スヌーピーの法則】
あと解決策はなるべく、今ある自分の経験や知識を応用して活用することです。
日経コンストラクション読んで使えそうなものを探すのではなく、今の自分のアタマの中にあるものを使うのです。
技術士二次試験は配られたカードで勝負するしかないのです。
それがどういう意味であれ。
その受講生に聞いたら、現在コンクリートのバイブレーターはコードレスで、作業員1人で締固め作業ができるそうです。
ひと昔前はバイブレーターにはコードを持ち運ばないといけないので、1本につき作業員3人ぐらい必要でした。
バイブレータ3本使うとすると、3人×3本=9人必要でした。
このバイブレータ使うと人数は3人で済みます。
まさに生産性の向上です。
でもそれらの工具を買うのはお金が掛かります。
ではどうするか?
今ある「安全の技術提案」を応用して、「生産性向上の技術提案」みたいな制度を発注者が設定すればいいのです。
生産性の向上の提案を受理されたら、それに掛かる経費は発注者が負担するような制度を作ります。
そのような提案は現実的なものだし、採点官も「この受験生は普段から物事をよく考えているな!」と思います。
そんな受験生に会ってみたいなと思わせればその時点で合格です。
その様な受験生に会うためには口頭試験に来てもらわないといけないんですから。
採点官もワクワクすると思いますよ。
ワクワクさせるのも、もちろん戦略です。
採点官をワクワクさせるように逆算するのです。
論文の作り方には方程式があります。
それを勉強して法則を使いこなせる練習をします。
これは自転車に乗る練習と同じです。
そのあとは、今ある自分の知識・経験からネタを用意します。
自分に配られたカード(知識・経験)で勝負するのです。
これを【スヌーピーの法則】といいます。
これはいつも強気で小言の多いルーシーが
「時々、ワタシはどうしてあなたが犬なんかでいられるのか不思議に思うわ。」
と言った時、スヌーピーは、
「配られたカードで勝負するしかないのさ…..それがどういう意味であれ。」
と返事しました。
無いのもねだりして愚痴や不平不満を言う前に、
自分にはどのようなカードがあるか考え、どのように勝負するかを考える必要があります。
特に宇宙貯金を沢山しているヒトは、
どうしたらその貯金が引き落とせるか考え、その方法論を確立することです。
自分には自分だけのカードがあります。
そのカードの特性を生かして勝負することが、技術士二次試験の必勝法になります。
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合格する論文の黄金法則