総監択一高得点シリーズ:平成29年度【経済性管理】

元町
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設問Ⅰー1-1

品質管理で用いられる3種類の図表の説明(ア)~(ウ)に対応する図表名の組合せとして最も適切なものはどれか。

(ア)2つの特性を横軸と縦軸とし,観測値を打点した,2つの特性の相関関係を見るための図である。
(イ)連続した観測値又は群にある統計量の値を,通常は時節順又はサンプル番号順に打点した管理限界線を持つ図である。
(ウ)問題としている事象の中から対になる要素を見つけ出し,行と列に配置し,その交点に各要素の関連の有無や関連の度合いを表示した図である。

   (ア)     (イ)        (ウ)
① 親和図    散布図      マトリックス図
② 連関図    管理図      特性要因図
③ 連関図    特性要因図    親和図
④ 散布図    管理図      マトリックス図
⑤ 散布図    特性要因図    親和図

【解説】 正解④  青本34ページ、QC7つ道具と新QC7つ道具に関する出題です。
出題頻度が高い問題なので、確実に得点する必要があります。
参照:問題解決ホームページ http://fk-plaza.jp/Solution/solu_qc7.htm

パレート図
品質不良などの要因に複数の項目がある場合に、対策の重点方針を設定できる。
パレート図は不良品の内容などを項目に分けて調査した結果を、大きさの順に並べ棒グラフにするとともに、累積率を折れ線グラフにして、 同じグラフ上に記載したものです。パレート図によって「重要な要因は何か」「どれ程の影響があるのか」が一目で判ります。
下の図がパレート図になります。AとBの2つの要素で90%以上を占めていることが判ります。

散布図
二つの要素の間に関係が存在するかどうかが判る。
二つの要素(例えば「身長」と「体重」)の間に関係があるかどうかについて、感覚ではなくデータによって調べることが出来るのが散布図です。

層別
層別はデータ分析を効果的にする方法です。データ分析には他のQC手法であるパレート図、散布図、ヒストグラムなどを用いますが、層別はこれらの各手法に加えて使用します。

ヒストグラム
品質の基準を持つ加工品などは、目標の品質に対してバラツキが発生します。ヒストグラムは、データ集団のバラツキの分布状態をグラフで表して、その特性を知ろうとするものです。
ヒストグラムの形状は、横軸にデータ範囲、縦軸に度数をとった柱状図です。横軸はデータ範囲をいくつかに分けて区分化し、 縦軸は各データ範囲に納まるデータの個数を柱の高さで表します。

特性要因図
特性(品質)に影響している要因を系統的に図解することで、原因追及が容易になる
出来あがった形が魚の骨のようなので別名「フィッシュボーン」といいます。

チェックシート
調査や点検に必要な項目や点検内容があらかじめ印刷(記載)されている調査用紙です。

グラフ
グラフはデータを図形で表現する方法です。
(主なグラフの種類と特徴)
•棒グラフ…… 数や量の大きさを比較する。
•折れ線グラフ…… 数や量の変化の状態を見る。
•円グラフ、帯グラフ…… 内訳の割合を見る。
•レーダーチャート…… 項目間のバランスを見る。

管理図
管理図は管理したいデータの目標値を中心線にして、上下に管理限界線を点線で表示した図です。この管理図に継続的に取得したデータをプロットしてゆくことで、データのばらつきと変化の推移が視覚的に把握することが出来ます。

設問Ⅰー1-2

財務諸表に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
 ① 売上総利益は,売上高から売上原価,販売費及び一般管理費を引いた金額である。
 ② 経常利益は,営業利益に営業外収益を加え,営業外費用を引いた金額である。
 ③ 流動資産のうち当座資産は,現金と現金化できる流動性の高い資産である。
 ④ 固定資産の中には,他の企業への長期的な投資も含まれる。
 ⑤ 負債のうち1年以内に返済される借入金や1年以内に償還される社債は,流動負債である。

【解説】 正解①  青本52ページ、財務諸表に関する出題です。
出題頻度が高い問題なので、確実に得点する必要があります。
売上総利益(粗利益)は売上高から売上原価を引いた金額です。
売上総利益(粗利益)から販売費及び一般管理費を引いた金額は営業利益になります。

設問Ⅰー1-3

企業Xの次期に販売するある製品の販売価格は500円/個,製品を生産するための固定費と変動費はそれぞれ24,000,000円,180円/個であり,100,000個の売上を予定している。この条件下での損益分岐点の分析に関する次の記述のうち,最も適切なものはどれか。ただし,数値は有効数字2桁とする。
① 売上数量が100,000個のときの利益は26,000,000円である。
② 1個当たりの限界利益は80円である。
③ 変動費率は0.43である。
④ 限界利益率は0.16である。
⑤ 損益分岐点売上数量は75,000個である。

【解説】 正解⑤  簡単な計算問題です。
固定費24,000,000円、変動費180円、販売価格500円なので販売個数をXとすると売上は500X-24,000,000-180Xになります。つまり、粗利益=320X-24,000,000です。粗利益を0とすると、0=320X-24,000,000 X=75,000になります。最低でも75,000個を売り上げないと原価割れになります。

設問Ⅰー1-4

予防保全に関する次の記述の,   に入る語句の組合せとして最も適切なものはどれか。
予防保全では,設備の良好な状態を維持し,
(1)劣化を防ぐために行う清掃・給油・増締め・点検などの (ア) ,
(2)劣化を測定するための定期検査又は (イ) ,
(3)劣化を早期に復元するための整備・修理,などを行う。予防保全の方式として, (ア) の他に (ウ) と (エ) があり,オーバーホール型保全は (ウ) の方法の1つである。

  (ア)      (イ)       (ウ)       (エ)
① 日常保全    緊急点検     予知保全     保全予防
② 日常保全    設備診断     定期保全     予知保全
③ 保全予防    緊急点検     定期保全     改良保全
④ 改良保全    設備診断     予知保全     定期保全
⑤ 改良保全    設備診断     保全予防     予知保全

【解説】 正解②  青本57ページ、予防保全に関する出題です。
予防保全とは、設備の点検などによる予防に重点を置いた保全方法であり、以下の3つの方式がある。
①日常保全:清掃・給油・増締めなどにより劣化を防ぐ活動、点検による劣化測定活動、小整備による劣化復元活動が含まれる。
②定期保全:従来の経験から周期を決めて点検する方式、定期的に分解・点検して不良を取り替えるオーバーホール型保全方式がある。
③予知保全:設備の劣化傾向を設備診断技術によって管理し、保全の時期や修理方法を決める方法である。

設問Ⅰー1-5

前工程である工程1と後工程である工程2の2つの工程からなる生産システムがある。工程1は設備A又は設備Bのどちらか一方で行われ,工程2は設備Cで行われる。
 設備A~Cは稼働中に不適合品を発生させないものとし,故障等による設備の停止は互いに独立な事象であるとする。設備A,設備Bの信頼度が,それぞれ,0.950,0.900であるとき,システム全体の信頼度が0.900を超えるために最低限必要な設備Cの信頼度に最も近い値はどれか。ただし,有効数字は3桁で計算せよ。

 ① 0.804   ② 0.851   ③ 0.905   ④ 0.947   ⑤ 0.973

設備Aと設備Bは並列なので信頼度は
1-(1-0.950)(1-0.90)=0.995
設備ABと設備Cは直列なので信頼度は
0.995×X=0.900  X=0.9045
になります。
直列システムはQ=q1・q2・・・・・・・・・・
並列システムはQ=1-(1-q1)(1-q2)・・・・・・・・・
の公式を知っていれば解ける問題です。

設問Ⅰー1-6

プッシュ生産方式又はプル生産方式に関する次の(ア)~(エ)の記述のうち, プッシュ生産方式に関するものの数はどれか。

(ア)あらかじめ定められたスケジュールに従い,生産活動を行う管理方式である。
(イ)かんばん方式が一例である。
(ウ)時々刻々の生産・配送・在庫状況情報を集中管理する必要がない。
(エ)過剰在庫の危険が少ないとされる。

① 0    ② 1    ③ 2    ④ 3      ⑤ 4

【解説】 正解②  青本44ページ、JIT生産方式に関する出題です。
出題頻度が高いので確実に正解する必要があります。
プッシュ型生産方式:部品にしても製品にしても、需要予測に基づいて生産量を決めそれを順に生産することで需要を満たす方式
プル型生産方式:需要に一番近い最終工程から、必要な分だけを生産するような前工程に順に指示出される方式
JIT(ジャストインタイム)生産方式:必要な物を必要なときに必要なだけ生産する
(ア)プッシュ型生産方式 (イ)プル型生産方式 (ウ)プル型生産方式 (エ)プル型生産方式

設問Ⅰー1-7

PERTとCPMに関する次の記述のうち,最も適切なものはどれか。
 ① 最終作業を除く各作業の最遅完了時刻は,その作業の後続作業の最早開始時刻のうち,最も早い時刻と等しい。
 ② PERT計算によって求められるクリティカルパスは1つとは限らず,複数存在することもあれば,1つも存在しないこともある。
③ 各作業の所要時間が不確定な場合には,各作業の所要時間を3点見積もりすることにより,総所要時間がある下となる確率を推定できる。
④ CPMは,プロジェクトの総所要時間を延ばすことなく負荷を平準化するコスト最小な方法を求める手法である。
⑤ 最適化手法を用いてCPMの計算を行う場合,遺伝的アルゴリズムなどの近似解法がよく用いられる。

【解説】 正解③  青本60ページ PERTとCPMに関する出題です。
出題頻度が高いので確実に正解する必要があります。
①各作業の最遅完了時刻は最も遅い時刻と等しくなる。
②クリティカルパスは少なくとも1つは存在します。
④CPMは総所要時間が納期内に収まるように、期間短縮方法を見いだす手法です。
⑤CPMの計算はアルゴリズム線形問題の特殊な形として定式化し、コンピュータを用いて解を求める。

設問Ⅰー1-8

納期遅れとコストを評価指標としたスケジューリングを行うため,納期遅れとコストを同時に最小化しようとする多目的最適化を考える。この最適化問題において,実行可能な解はA~Hの8個であり,それぞれの納期遅れとコストの値が下表のように与えられている。A~Hのうち,パレート最適解であるものの数はどれか。
① 2  ② 3  ③ 4  ④ 5  ⑤ 6

納期遅れコスト
50
40
30
30
35
20
10
10

【解説】 正解② 青本63ページ 最適化手法に関する問題です。
難問です。ここでは解説を割愛します。

参考:日本技術士会HP

太陽です

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この記事を書いた人

横浜すばる技術士事務所代表
技術士(建設部門ー施工計画、施工設備及び積算) (総合技術監理部門)
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