口頭試験で質問されること【実際に聞かれた内容です】
平成31年度の試験改正以降、技術士の口頭試験で諮問されることは概ね以下になります。
プレゼン能力の確認
■業務経歴の説明をしてください。
■業務経歴の詳細について説明してください。
■経歴票に書かれた上から4番目の業務について説明してください。
■経歴票に書かれた上から3番目の業務について説明してください。
■経歴の詳細のどこが技術士にふさわしいですか。
■技術士受験の動機を教えてください。
コミュニケーション・リーダーシップ
■普段の業務ではどのようにしてコミュニケーションをしていますか。
■普段の業務ではリーダーシップはどのようにしていますか。
■経歴票の詳細にある業務ではどのようなコミュニケーションをしましたか。
■経歴票の詳細にある業務ではどのようにリーダーシップを取りましたか。
■普段どのようなことを考えて業務に携わっていますか。
■部下には業務を遂行する上でどのようなことを指導していますか。
■現場で事故が起きた場合、まず最初に何をしますか。
■最近のトピックスについて、コミュニケーションの視点で何か取り上げ説明してください。
マネジメント・評価
■普段の業務でマネジメントは何をしていますか。
■普段の業務の中で評価はどのようなものがありますか。
■業務経歴の詳細の中でマネジメントや評価で工夫した点はありますか。
技術者倫理
■3義務2責務を言ってください。
■なぜ技術士には技術者倫理が必要だと思いますか。
継続研さん
■技術士にはなぜ継続研さんが必要なのでしょうか。
■CPDについて説明してください。
■技術士になったら継続研さんをしますか。
他にもありますが、質問事項は基本的にこれだけです。
これらの質問に対して答えればいいのではなく、採点基準に合致するように解答してください。
採点基準基準は技術士会ホームページで公表されています。
参照:日本技術士会
口頭試験の採点基準
「平成31(2019)年度 技術士試験の概要について」より口頭試験の試問事項が定められています。技術士としての実務能力については、筆記試験における答案と業務経歴表からコミュニケーション、リーダーシップ、評価、マネジメントについて問われます。したがってこれらの事項について整理しておくことが必要です。また技術者倫理と継続けんさんについても正しい知識と今後の対応も考えておきましょう。
【A】総合技術監理部門を除く技術部門
諮問事項[配点」
Ⅰ 技術士としての実務能力
① コミュニケーション、リーダーシップ [ 30 点 ]
② 評価、マネジメント [ 30 点 ]
Ⅱ 技術士としての適格性
③ 技術者倫理 [ 20 点 ]
④ 継続研さん [ 20 点 ]
諮問時間
20 分(10 分程度延長の場合もあり)
コミュニケーション
・業務履行上,口頭や文書等の方法を通じて,雇用者,上司や同僚,クライアントやユーザー等多様な関係者との間で,明確かつ効果的な意思疎通を行うこと。
・海外における業務に携わる際は,一定の語学力による業務上必要な意思疎通に加え,現地の社会的文化的多様性を理解し関係者との間で可能な限り協調すること。
リーダーシップ
・業務遂行にあたり,明確なデザインと現場感覚を持ち,多様な関係者の利害等を調整し取りまとめることに努めること。
・海外における業務に携わる際は,多様な価値観や能力を有する現地関係者とともに,プロジェクト等の事業や業務の遂行に努めること。
評価
・業務遂行上の各段階における結果,最終的に得られる成果やその波及効果を評価し,次段階や別の業務の改善に資すること。
マネジメント
・業務の計画・実行・検証・是正(変更)等の過程において,品質,コスト,納期及び生産性とリスク対応に関する要求事項,又は成果物(製品,システム,施設,プロジェクト,サービス等)に係る要求事項の特性(必要性,機能性,技術的実現性,安全性,経済性等)を満たすことを目的として,人員・設備・金銭・情報等の資源を配分すること。
技術者倫理
・業務遂行にあたり,公衆の安全,健康及び福利を最優先に考慮した上で,社会,文化及び環境に対する影響を予見し,地球環境の保全等,次世代にわたる社会の持続性の確保に努め,技術士としての使命,社会的地位及び職責を自覚し,倫理的に行動すること。
・業務履行上,関係法令等の制度が求めている事項を遵守すること。
・業務履行上行う決定に際して,自らの業務及び責任の範囲を明確にし,これらの責任を負うこと。
継続けんさん
・業務履行上必要な知見を深め,技術を修得し資質向上を図るように,十分な継続研さん(CPD)を行うこと。
出典:平成31(2019)年度 技術士試験の概要について
口頭試験で合格を勝ち取るには
口頭試験で合格を勝ち取るには、試験官の質問に対して上記の採点基準を踏まえた解答をすることです。
不合格になる人は、聞かれたことに対して採点基準を無視して解答しています。
口頭試験に合格するには上記のことを理解して、自分の業務について採点基準を踏まえて解答を事前に準備することです。
ただし自分の解答をイチから作るのは大変です。
時間もかかります。
では、どうすればいいのか?
それは簡単です。
すでに合格を勝ち取った方の再現を読んで、理解して、自分の業務にアレンジするだけです。
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