必須科目(建設部門)のキーワードを考える!!~Part1~

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皆さま、日々の試験勉強お疲れ様です。
さて受験申込も終了し、いよいよ技術士二次試験のシーズン到来です。
何と言っても取り組むべきは必須科目です!
必須科目のA評価なくして、合格はあり得ません。
そこで、今回は建設部門に関連するキーワードをご紹介したいと思います。
論文ネタの参考になれば幸いです。

目次

必須科目(建設部門)の出題テーマ

ここ数年の出題テーマを考えると、非常に限られた範囲から出題されているという印象を受けます。
細かく分けるともっと細分化されますが、概ね下記のテーマが取り上げられているように思われます。

・社会資本整備
・社会資本の維持管理・更新
・自然災害に対する防災・減災
・生産性の向上
・担い手の確保
・品質向上・確保
・技術継承


上記のテーマは現代日本における喫緊の課題であると言えますね。
ですから、問題のテーマに関連する可能性が高いと思われます。
また、それぞれのテーマは少なからず共通点が多く、一方のテーマを学ぶことで、もう一方にも使い回しが効く等、学習効率が高いと思われます。
数回に分けて関連するキーワードをご紹介していきますので、知識として頭の引き出しに保存して頂ければと思います。
今回取り上げるキーワードは、『社会資本整備関連』です。

社会資本整備関連

まずは何と言ってもこれでしょう。
絶対に外せないキーワードです。
社会資本整備とは次のようなものです。
社会資本整備重点計画とは
 

 社会資本整備重点計画は、社会資本整備重点計画法(平成15年法律第20号)に基づき、社会資本整備事業を重点的、効果的かつ効率的に推進するために策定する計画です。
(1)計画の対象
   道路、交通安全施設、鉄道、空港、港湾、航路標識、公園・緑地、下水道、河川、砂防、地すべり、
  急傾斜地及び海岸並びにこれら事業と一体となってその効果を増大させるため実施される事務又は事業
(2)主な計画事項
 ・計画期間における社会資本整備事業の実施に関する重点目標
 ・重点目標の達成のため、計画期間において効果的かつ効率的に実施すべき社会資本整備    事業の概要
 ・社会資本整備事業を効果的かつ効率的に実施するための措置 等


非常に重要なテーマですので、関連するキーワードをしっかり押さえておきましょう。
関連するキーワード
1.事前防災・複合災害対策
『大規模自然災害における事前防災の取り組みの飛躍的な加速化を図るとともに、大規模自然災害が複合的に発生した場合の対応や感染症まん延下での災害対応等についても早急に検討していく必要がある。』
主な政策


・東京湾をはじめとする三大湾における高潮対策
・流域治水を核とした大規模水害対策
・大規模地震対策
・感染症まん延下での災害対応
参考:事前防災・複合災害ワーキンググループ 提言


大規模地震が迫っていると言われているなか、非常に重要なキーワードです。

2.社会資本の老朽化
高度成長期以降に整備された道路橋、トンネル、河川、下水道、港湾等について、今後20年で建設後50年以上経過する施設の割合が加速度的に高くなります。

このように一斉に老朽化するインフラを戦略的に維持管理・更新すること待ったなしの状況です。
厳しい財政状況や人口減少、少子高齢化の進展等といった社会構造の変化を踏まえ、戦略的な取組を進めていくことが重要である。
参考:国土交通省 インフラ長寿命化計画(行動計画)(案)
参考:国土交通省

3.メンテナンスサイクル
点検⇒診断 ⇒措置⇒記録⇒(次の点検)という維持管理の業務サイクル。
道路・橋梁・トンネル、河川・ダム、下水道などのインフラ長寿命化のための取り組みとして、国土交通省は持続可能なインフラメンテナンスの実現を目標に掲げています。
インフラの老朽化による大事故を2度と、メンテナンスサイクルを着実に実施していく必要があります。
一方、技術者や予算の不足などからメンテナンスサイクルの取り組みが十分に浸透していない自治体も少なくなく、課題となっています。
社会資本の維持管理に携わる技術者は是非とも押さえておきたいキーワードです。
参考:国土交通省

4.予防保全
『予防保全に基づくインフラメンテナンスへの本格転換による維持管理・更新に係るトータルコストの縮減や、新技術等の導入促進によるインフラメンテナンスの 高度化・効率化等を進め、インフラが持つ機能が将来にわたって適切に発揮できる、持続可能なインフラメンテナンスを実現する。』
ということが掲げられています。
変状等が深刻になってから対処する『事後保全』から『予防保全』への切り替えですね。
一方で、事後保全から予防保全へ切り替えることでトータル的な費用は削減できるものの、予防保全に割り当てる予算を新たに捻出する必要があり、十分な転換が図られていないのが現状かと思います。
非常に難しい問題ですが、技術士試験のネタとしては申し分ありません。
是非とも押さえたいキーワードです。
参考:予防保全型のインフラ老朽化対策の推進
参考:第5次社会資本整備重点計画の概要

5.ストック効果の最大化・見える化
『厳しい財政制約の下、持続的な成長を実現するため、社会のベースの生産性を向上させるストック効果の高い社会 資本整備が必要。このため、ストック効果を高める工夫の整理及びストック効果をカテゴライズする等により、ストック 効果を高める取組(最大化)及びストック効果を幅広く把握・評価及び公表する取組(見える化)を推進する。』
最大化するだけでなく、『見える化することで社会資本の利用者等との対話や行政自らの 気づき、さらには国民理解を深めていくことが目標のようです。
さらに、これまでの社会資本を整備すれば生産性向上等の効果が「出る」という発想から、積極的にその効果を「引き出す」、 「高めていく」という発想へと考え方を転換し、厳しい財政制約も踏まえ、これまで以上に効果を高める工夫(「賢く投資・賢く使う」)を社会資本整備 のあらゆるプロセスで講じていくことにより、社会資本整備のストック効果の最大化を実現することが求められています。
参考:国土交通省
参考:ストック効果の最大化を図る社会資本整備の推進

6.国土交通省技術基本計画
『科学技術・イノベーション基本計画、社会資本整備重点計画、交通政策基
本計画等の関連計画を踏まえ、国民の安全・安心で豊かな暮らしを実現するため、国土交通行政における事業・施策の効果・効率をより一層向上させ、国土交通に係る技術が国内外において広く社会に貢献することを目的に、技術政策の基本方針を示し、技術研究開発の推進、技術の効果的な活用、技術政策を支える人材の育成等の重要な取組を定めるものです。』
国土交通行政における技術政策の基本的な方針を示した計画です。
カーボンニュートラルデジタルトランスフ ォーメーション(DX)等の新たな目標の背景、課題等について整理し理解しておくと論文作成での武器になります。
参考:第5期国土交通省技術基本計画

まとめ

いかがだったでしょうか。
国土交通行政に係わる非常に重要なキーワードです。
建設部門で受験される方は是非とも読んで頂き、論文のネタとして情報を収集しておく必要があると思います。
そして、当講座で論文作成の力を身に着け合格を目指しましょう!

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横浜すばる技術士事務所
代表:横浜すばる
技術士(建設部門ー施工計画、施工設備及び積算) (総合技術監理部門)

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