技術士(建設部門)の仕事 

橋です
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皆さま、日々の試験勉強お疲れ様です。
今回は技術士(建設部門)の仕事について考えてみたいと思います。
技術士を取得する前と後ではどのような違いがあるのか。
皆さまが必死に目指されている技術士の仕事について考えてみます。

目次

技術士の勤務先

今回は建設部門の技術士にスポットを当ててみます。
ご存知の通り、建設部門の技術士の勤務先は圧倒的に建設コンサルタントにお勤めの方が多いようです。
受験者数の半数以上は建設コンサルタントにお勤めのようです。
次いで一般企業にお勤めのようです。
参考:日本技術士会

建設コンサルタントに技術士が多い理由としては主に次の2つのことが挙げられます。
■入札に有利になる
公共事業に参加する場合、会社に資格保有者が多くいる場合、入札順位を決める際に加点割合が多く、契約の可能性が高まります。
そのため、建設コンサルタントにお勤めの方は技術士取得を会社側から促されることが多いと思います。
■建設コンサルタント登録に必要
上記に加えて、建設コンサルタント登録をする際には、『登録部門毎に常勤かつ専任の技術管理者』を置く必要があります。
この『技術管理者』が技術士ということになります。
そのため、建設コンサルタント登録されている企業には必ず技術士が在籍しています。
参考:国土交通省

もちろん個人の技術力を証明するためや、自己研鑽のために取得することになりますが、上記のような理由から建設コンサルタントに集中していることが伺えます。
ひと昔前は、地方の技術士不足と相まって技術士の『名義貸し』が横行していたようです。
建設コンサルタント登録を受けるために、実際には企業に所属していないが所属しているように見せかけ、名義だけを貸し報酬を受け取るというものです。
もちろん違法行為ですので絶対NGです。
しかし、裏を返せば建設コンサルタントには必ず必要な資格であると言えます。

管理技術者・照査技術者となる

公共事業等では業務の管理及び統括を行う者として、管理技術者の配置が求められています。
いわゆる業務の責任者となる者にあたります。
また、成果物の内容について技術上の照査を行うものとして照査技術者の配置が求められています。
いわゆる設計計算書や図面、数量、工事費等のチェックを行う者にあたります。
上記の技術者の要件として、多くの場合において技術士資格の保有者を定めています。
つまり、業務の責任者となり主体的に業務をコントロールしていく立場になります。
責任の重みは増しますが、いつまでの担当技術者として仕事をしている訳にはいきません。
私は30代で取得しましたので、年齢は下でも資格要件で管理技術者として先輩と仕事をする事もありました。
先輩はとても悔しいと仰っておりましたが、仕方のないことだと割り切ってくれたおかげで気持ち良く仕事をこなすことができました。
もちろん、責任ある立場で業務を遂行することで必然的に出世にも繋がっていきます。
担当技術者の時とは違った視点で業務に携わることで、更に自分自身の価値は高まります。
是非、1日も早く技術士を取得し責任ある立場で業務に従事しましょう。

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企業内の技術的アドバイザー

大手の建設コンサルタントは数多くの技術士が在籍し、ある分野の第一人者と呼ばれる方も存在しますので、技術士保有者がすぐにアドバイザー的な役割を担うことは少ないと思います。
一方、地方の建設コンサルタントや地方自治体等では技術士保有者の割合が低く、技術士保有者は若かろうがすぐにでも技術的なアドバイスを求められることが多くなるかと思います。
技術士というだけで先生的な眼差しを受けることもあります(笑)
そのため、技術的なアドバイスを求められたり、急に打ち合わせに引っ張り出されて意見を求められる事もありました。
また、発言にも説得力が出てくるため注意が必要になります。
技術士の発言が意思決定に影響を及ぼすことが多くなってきます。
ですから、専門外の事についてはきちんと断りを入れ、分からないことは分からない、勉強しますということは言えるようにしましょう。
現に私は打合せで『土質及び基礎』の技術士の方が、コンクリートの件に関して全く見当違いの発言をしていた場面に遭遇したことがあります。
技術士と言えども技術的な事を全て網羅している訳ではありませんので、勘違いは禁物です。

今回は建設部門にスポットを当てましたが、他の部門も含めると技術士の仕事は非常に多岐にわたります。
そして多くの方が責任ある立場で業務に携わっています。
ここまで読まれた方はもうお分かりかと思いますが、技術士は取得してからがスタートです。
試験に受かったのと仕事が出来るのは違います。
しかし、世間一般的には『技術士=仕事が非常に出来る!』と思われています。
技術士なのにこれ位のことも知らないのか』『技術士なのにこんなことも出来ないのか』と言われないよう、取得後の研鑽が非常に重要になります。
まずは当講座でしっかりと学習し技術士を取得し、技術者としてのスタートラインに立って頂きたいと思います。

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この記事を書いた人

技術士(建設部門ー鋼構造及びコンクリート)

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