令和2年度技術士建設部門施工計画、施工設備及び積算Ⅱー2-2 A判定の論文

赤レンガ
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問題

Ⅱー2ー2既成市街地内の幹線道路下で,新駅工事(延長約200m ,幅約25m ,深さ約20 m ,掘削土総量約10万m 3・沖積土層)が開削工法(ソイルセメント柱列式地下連続壁工法)により計画されている。本工事の掘削は約1年間で完了し,発生土は道路や河川堤防事業等の他事業に搬出・再利用する計画となっているが,受入れ先の状況・条件に合わせた適切な搬出計画とする必要がある。以上を踏まえて,本工事の担当責任者として,発生土の処分に関する業務に当たり,以下の内容について記述せよ。
( 1 )調査・検討すべき事項(関係者との調整事項は除く)のうち業務の特性を踏まえて重要なものを2っ挙げ,その内容について説明せよ。
( 2 )業務の手順を述べた上で,業務を管理する際に留意すべき点,工夫を要する点について述べよ。
( 3 )業務において必要な関係者との調整事項を1っ挙げ,業務を効率的, 効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
参考:日本技術士会

解答

1.調査・検討すべき事項
①受け入れ先の状況に応じた供給計画の立案
 受け入れ先の必要供給量を把握して遅滞のないように発生土を排出する必要がある。このためには掘削、運搬の施工方法や必要な機械の機種・台数・配置、ダンプトラックの運搬経路や積込みヤードについて調査・検討することが重要である。
②受け入れ先の条件に応じた品質計画の立案
 受け入れ先の要求品質を把握し条件に合致するように土質改良を行う必要がある。土質改良の工法、配合、改良に必要なプラントやプラントヤードの選定、土砂仮置き場について調査・検討することが重要である。

2.業務の手順、業務管理上の留意点・工夫点
①受け入れ先の1日当り必要供給量を把握し1日当りの平均搬出量、最大搬出量、最小排出量を決定する。これに応じて必要な掘削機械の台数と配置を決定する。運搬については既成市街地であることから渋滞を防止するためにも複数の経路を想定しておく。新駅の延長が200mと長いため、搬出を迅速に行うためにも出入口を複数設置し、左右の行き来に時間が掛かるため桟橋の設置なども検討する。留意点として掘削は深度が深くなるにつて効率が悪くなるため、状況に応じた施工機械の台数決定や配置、深度に応じた施工機械の入れ替えを工夫する。
②受け入れ先の必要品質を把握して改良の工法・配合、機械の台数を決定する。留意点として1日当りの平均搬出量は約400㎥(1年で10万㎥から算出)であるため、供給が間に合わない場合や雨天で稼働できない場合も考慮することである。そのためには改良場近くに土砂仮置きヤードを設ける。受け入れ場は複数あり要求品質が異なる場合も考えられるため土砂仮置きヤードには排出場所を明示した看板を取り付けるなどの工夫が必要である。

3.業務の調整事項及び効率的、効果的な調整方法
 受け入れ先の状況、条件にあった土砂の過不足の無い搬出計画の立案が一番大事だと考えられる。このため受け入れ先(関係者)との搬出量について工程の調整(調整事項)を挙げる。業務を効率的、効果的に進めるためには、前もって日々の搬出量を把握して機械の配置や手配の計画を事前に立てる必要がある。そのため受け入れ先には全体工程、月間工程、週間工程を立案してもらい、その都度打合せで搬出量の調整を行う。また天候などにより急な受け入れ中止などの可能性もあるため、その連絡方法や連絡時間なども事前に決めて調整を図る。以上。

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この記事を書いた人

横浜すばる技術士事務所代表
技術士(建設部門ー施工計画、施工設備及び積算) (総合技術監理部門)
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