問題
Ⅱー1ー4 設計高潮位の設定方法を3通り説明したうえで,各方法の留意点を述べよ。
また,設定の際に気候変動の影響を考慮する必要がある項目について述べよ。
参考:日本技術士会
解答
(1) 設計高潮位の設定方法と留意点
①既 往 最 高 潮 位 を 用 い る 方 法潮 位 の 観 測 開 始 か ら 現 在 ま で の 期 間 の 高 潮 時 の 最 高 の潮 位 を 用 い る 。 最 も 簡 明 で は あ る が 、 相 当 長 期 間 の 観 測資 料 を 必 要 と す る 。
②朔 望 平 均 満 潮 位 + 既 往 最 大 潮 位 偏 差 ・ 朔 望 平 均 満 潮 位+ 推 算 し た 潮 位 偏 差 の 最 大 値 を 用 い る 方 法朔 望 の 日 か ら 前2日 、 後4日 以 内 に 現 れ る 各 月 の 最 高満 潮 位 を 平 均 し た 水 面 の 高 さ に よ り 設 定 す る 。 高 潮 の 主特 性 で あ る 潮 位 偏 差 に 着 目 し て い る 点 で 優 れ て い る が 、再 現 期 間 が 明 確 で な い た め 、 設 定 値 の 信 頼 性 を 定 量 的 に評 価 す る こ と が で き な い 。
③確 率 潮 位 な ど を 考 慮 し て 設 定 す る 潮 位 の 上 限 値既 往 の 異 常 高 潮 位 の 生 起 確 率 曲 線 を 求 め 、 あ る 再 現 期間 の 間 に 、 そ れ よ り 高 い 潮 位 が 平 均 し て 1 回 発 生 す る よう な 潮 位 を 用 い る 。 観 測 記 録 が 比 較 的 短 期 間 の 資 料 か ら長 期 間 の 予 想 を 行 う た め 信 頼 性 の 問 題 が あ る 。
(2)気 候 変 動 の 影 響 を 考 慮 す る 必 要 が あ る 項 目「 平 均 海 面 水 位 の 上 昇 」 は 、 最 新 の 観 測 デ ー タ も 含 めた 統 計 デ ー タ を 用 い て 朔 望 平 均 満 潮 位 を 設 定 す る 。 「高 潮 時 の 潮 位 偏 差 の 長 期 変 化 」 は 、 将 来 予 測 さ れ る潮 位 偏 差 の 長 期 変 化 量 を 推 算 す る 。 「 波 浪 の 長 期 変 化 」 は 、長 期 間 の 観 測 デ ー タ 又 は 波 浪推 算 に 基 づ い た 統 計 解 析 に よ っ て 設 計 波 を 決 定 す る 。上
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