平成元年度技術士建設部門道路Ⅲー1 A判定の論文

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問題

Ⅲー1 2020年の東京オリンヒ。ック・パラリンピック競技大会の円滑な運営には,大会関係者及び観客の輸送を安全,円滑に行うことが求められるため,高度な交通マネジメントが必要である。このような状況を踏まえ,交通マネジメントの実施計画を策定する道路技術者として,以下の問いに答えよ。
( 1 )平時の交通処理能力を大幅に上回る大会期間中の交通需要に対して,技術者としての立場で多面的な観点から課題を抽出し分析せよ。
( 2 ) ( 1 )で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1っ挙げ,その課題に対する複数の解決策を示せ。
( 3 ) ( 2 )で提示した解決策に共通して新たに生じうるリスクとそれの対策について述べよ。
参考:日本技術士会

解答

1.平時の交通処理能力を大幅に上回る交通需要に対する課題
① きめ細かな交通マネジメント
オリンピック、パラリンピックにおいては、期間中にそれぞれの競技がさまざまな時間帯に違った場所で開催される。鉄道駅から離れた場所での開催の場合、車でのアクセス集中による交通渋滞のほか、最寄りの駅から大量の観客の移動が問題となる。そのため、それぞれの競技の開催に応じて円滑なアクセスを確保するためきめ細かなマネジメントの実施が課題
である。
② 平常時の社会活動の確保
大都会である東京においては、多くの人が暮らし、日々の社会経済活動が営まれている。先月大阪において 3 日間にわたって G20が開催され、一定の時間帯、高速道路を中心に全面的な通行止めが行われたが、一部地域では、コンビニやスーパーでの商品が供給されなくなるなど支障が生じた。このため、東京オリンピック時においては、平常時の社会経済活動の
確保に努めるマネジメントの実施が課題である。
③ 外国からの来訪者への対応
外国から選手や関係者はもとより、多数の観客の来訪が想定される。成田や羽田の両空港からのほか関西等他の空港からの来訪者も予測される。このため空港から都心の宿泊先へのアクセスや宿泊先から会場へのアクセス等、外国からの来訪者への対応が課題である。

2.1のうち最も重要と考えられる課題とその課題に対する複数の解決策
各競技の開催にあわせたきめ細かな交通マネジメントが最も重要であると考える。
① 駅からのシャトルバスの運行
会場までの道路の渋滞を避けるため、開催時間帯前後は、選手や大会関係者等以外は一般車両の通行を規制し、鉄道駅からのシャトルバスの優先運行で観客の輸送を確保する。
②自転車利用の推奨
昨今、通勤を含めて国民に自転車利用の推奨を行っている。夏の暑い時期にはなるものの、自転車による会場へのアクセスの推進を検討する。そのため、会場の最寄り駅でのレンタサイクル基地の設置や暫定的なものも含めて自転車通行帯を設置し、利用環境を整える。
③ 専用バスの運行
特に海外からの選手や大会関係者については、宿泊先のホテル等から会場まで、専用バスを手配し、高速道路を含めてあらかじめ想定したルートで専用レーンなどにより優先通行を確保し渋滞を回避する。
④ 適切な通行止め措置の実施
競技の開催場所によっては、その期間や時間帯を限定して都市高速道路を通行止めとし、選手や関係者のみの通行を実施する。

3.新たに生じうるリスクと対策
①競技終了時の対策
競技終了時には、いっときに帰宅する人が集中し混乱が発生するリスクがある。このため、分散した移動への啓発のための情報提供や夜間の場合、終電の延長等の対策もあわせて行う。
②事故対策
自転車利用を推奨した場合、不慣れなルートや時間帯によっては事故のリスクが高まる。このため事前の注意喚起などの情報提供の充実が不可欠である。
③ 専用バス利用者への情報提供の充実
海外からの選手、関係者へ専用バス利用についての情報提供が十分に行きわたらないといったリスクがある。このため、バス移動できない方やバスに乗せきれない競技用具等の取扱
いにも事前に配慮しておく必要がある。
④ 通行止め措置実施時の社会的影響
都市高速道路等で通行止めを実施した場合、経済活動への悪影響が懸念させる。そのため、事前の周知を実施し、あらかじめ物流業界で対策をたてておく等の措置が必要である。以上。

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