技術士二次試験の答案が読みにくい原因とは?採点者に伝わる文章改善ポイント

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技術士二次試験の答案を書いていると、「内容は書いたつもりなのに、読みにくいと言われた」「添削で何を直せばよいのか分からない」と悩むことがあります。

特に初心者のうちは、専門知識をたくさん入れれば評価されると思いがちです。しかし、技術士二次試験では、知識の量だけでなく、設問に対して分かりやすく答える力も見られます。

読みにくい答案は、採点者に内容が伝わる前に評価を落としやすくなります。反対に、結論、理由、具体策、留意点が整理されている答案は、同じ知識量でも評価されやすくなります。

この記事では、技術士二次試験の答案が読みにくくなる原因と、採点者に伝わる文章へ改善するためのポイントを、初心者にも分かりやすく解説します。

目次

技術士二次試験の答案が読みにくい原因は知識不足だけではない

技術士二次試験の答案が読みにくくなる原因は、知識不足だけではありません。むしろ、知識はあるのに、答案として整理できていないことが大きな問題になる場合があります。

技術士二次試験は、覚えた知識をそのまま並べる試験ではありません。問題文を読み、求められている内容を整理し、自分の考えを論理的に説明する試験です。

そのため、専門用語をたくさん使っていても、結論が見えない答案、話の順番が前後する答案、設問に答えていない答案は読みにくくなります。

採点者は短時間で答案を読む

技術士二次試験の答案は、自分が思っている以上に読み手目線が重要です。採点者は、あなたの背景や意図をすべて知っているわけではありません。

答案だけを見て、「何を課題と考えたのか」「なぜその解決策なのか」「どのようなリスクや留意点を考えているのか」を判断します。

つまり、答案の中で説明が飛んでいると、採点者は内容を補って読まなければなりません。この状態が続くと、読みにくい答案として見られやすくなります。

専門知識より先に答案の骨格が必要

初心者が最初に意識すべきなのは、難しい言葉を増やすことではなく、答案の骨格を作ることです。

たとえば、課題、原因、解決策、効果、リスク、留意点という流れが整理されていれば、多少表現が素朴でも読み手は内容を追いやすくなります。

逆に、専門用語は多いのに結論が最後まで見えない答案は、読み手に負担をかけます。技術士二次試験では、専門知識を持っていることに加えて、技術者として分かりやすく説明できることも重要です。

問題文の読み方については、既存記事の技術士二次試験合格論文を書きたければ正しく問題を読め!も参考になります。

技術士二次試験の答案で採点者に伝わる文章の基本

採点者に伝わる答案にするには、文章をうまく見せようとする前に、読み手が迷わない順番で書くことが大切です。文章力というより、情報の並べ方が重要です。

初心者の方は、まず「結論を先に書く」「1段落に1つの内容を書く」「設問の言葉に対応させる」という3つを意識してください。

読みやすい答案の基本は、採点者が途中で迷わず、設問に対する答えを順番に確認できる状態を作ることです。

結論を先に書く

読みにくい答案の多くは、何を言いたいのかが最後まで分かりません。説明を積み重ねた後に結論を書くため、採点者が途中で迷いやすくなります。

技術士二次試験の答案では、各段落の冒頭で結論を示すと読みやすくなります。たとえば、「第一に、工程遅延を防ぐためには関係者間の情報共有を標準化する必要がある」のように、先に主張を書きます。

その後で、なぜ必要なのか、どのように実施するのか、どのような効果があるのかを説明します。これだけでも、答案の印象は大きく変わります。

1段落に1つの内容を書く

1つの段落に課題、原因、解決策、リスクをすべて詰め込むと、読み手はどこが重要なのか分かりにくくなります。

初心者の方は、1段落に1つの内容を入れる意識を持つとよいです。課題を書く段落、解決策を書く段落、留意点を書く段落を分けるだけで、答案は読みやすくなります。

段落を分けることは、内容を薄くすることではありません。むしろ、採点者が答案の構造を追いやすくするための整理です。

設問の言葉に対応させる

技術士二次試験では、設問に「課題を述べよ」「解決策を述べよ」「リスクと対応策を述べよ」などの要求があります。

答案では、その要求に対応する見出しや表現を使うと読みやすくなります。設問が課題を求めているなら「課題」、解決策を求めているなら「解決策」という言葉を答案内で明確に使います。

自分では答えているつもりでも、設問の言葉と答案の言葉がずれていると、採点者には伝わりにくくなります。

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技術士二次試験の答案を読みにくくする5つの原因

読みにくい答案には、よくある原因があります。自分の答案を見直すときは、文章全体を感覚で直すのではなく、原因を分けて確認することが大切です。

ここでは、初心者の答案で特に起こりやすい5つの原因を整理します。

  • 主語があいまいになっている
  • 結論が後ろに回っている
  • 一文が長くなりすぎている
  • 接続語だけで話をつなげている
  • 専門用語の説明が不足している

主語があいまいになっている

読みにくい答案では、「これ」「それ」「このため」といった言葉が多くなり、何を指しているのか分かりにくいことがあります。

たとえば、「これにより安全性を高める」と書いても、どの対策によって安全性が高まるのかが曖昧だと、採点者は内容を読み直す必要があります。

主語があいまいなときは、「工程会議の定例化により」「点検結果の共有により」のように、何をした結果なのかを具体的に書きます。

結論が後ろに回っている

説明を先に書いて、最後に結論を書く答案は、読み手に負担をかけます。特に試験答案では、採点者が短時間で内容を把握するため、結論が見えない文章は不利になりやすいです。

文章を直すときは、「この段落で一番言いたいことは何か」を最初に置きます。その後に理由や具体例を続けます。

これは、合格答案の考え方にもつながります。論文の基本構造を確認したい方は、技術士二次試験で合格する論文の書き方【カレーライス理論】も参考にしてください。

一文が長くなりすぎている

一文が長い答案は、途中で論点が変わりやすくなります。理由、具体例、効果、注意点を一文に詰め込むと、読み手はどこに注目すればよいのか分かりにくくなります。

目安として、一文に入れる内容は1つにします。長くなったら、句点で切って文章を分けます。

技術士二次試験では、難しい文章を書くことよりも、採点者が迷わず読める文章を書くことが重要です。

接続語だけで話をつなげている

「また」「さらに」「そのため」を使えば文章がつながると思いがちですが、接続語だけでは論理は強くなりません。

接続語を使う前に、前の文と次の文が本当に関係しているかを確認します。原因と結果なのか、並列なのか、対比なのかを意識して書くと、答案の流れが明確になります。

たとえば、「また」は並列、「そのため」は因果関係、「一方で」は対比です。意味に合わない接続語を使うと、文章が不自然になります。

専門用語の説明が不足している

専門用語を使うこと自体は問題ありません。技術士二次試験では、専門的な知識を適切に使うことも必要です。

しかし、用語を並べるだけでは、技術者としての判断や考え方は伝わりません。専門用語を使う場合は、なぜその用語が課題解決に関係するのかを説明する必要があります。

特に初心者は、知っている言葉を入れることに意識が向きがちです。用語を使った後に、「それで何が改善するのか」「どのリスクを下げるのか」まで書くと、答案が伝わりやすくなります。

技術士二次試験の答案を初心者が改善する手順

答案を改善するときは、いきなり全文を書き直す必要はありません。初心者の方は、順番を決めて見直す方が効率的です。

おすすめは、設問要求、骨子、段落、文章表現の順に確認する方法です。上から順番に直すことで、表面的な言い換えではなく、答案そのものを改善できます。

手順1:設問要求を線引きする

最初に行うべきことは、設問要求の確認です。問題文の中で、何を答える必要があるのかを明確にします。

「課題を述べよ」「解決策を述べよ」「リスクを述べよ」「留意点を述べよ」など、指示語に線を引くと、答案の抜けを防ぎやすくなります。

読みにくい答案の多くは、文章表現以前に、設問要求への対応が曖昧です。まずは、何に答える答案なのかをはっきりさせましょう。

手順2:答案骨子を作る

次に、いきなり本文を書かず、答案骨子を作ります。骨子とは、答案の設計図です。

課題を3つ、解決策を3つ、リスクと対応策を1つずつなど、設問に合わせて全体の枠を作ります。骨子があると、書いている途中で話がずれにくくなります。

初心者ほど、書きながら考えると文章が長くなりがちです。先に骨子を作ることで、答案全体の流れを整えやすくなります。

答案骨子は、採点者に読ませるための下書きではなく、自分が設問から外れないための地図です。

手順3:各段落の冒頭に結論を書く

骨子ができたら、各段落の冒頭に結論を書きます。段落の最初を読むだけで内容が分かる状態にすると、答案全体が読みやすくなります。

たとえば、「第二の課題は、関係者間の情報共有不足である」「この課題への解決策は、施工段階ごとの情報共有ルールを標準化することである」のように、先に結論を示します。

その後で、理由や具体的な取り組みを書きます。この順番を守るだけで、採点者は答案の流れを追いやすくなります。

手順4:最後に表現を整える

表現の修正は、最後に行います。設問要求や骨子がずれている状態で表現だけ整えても、合格答案には近づきにくいからです。

表現を整えるときは、主語が分かるか、一文が長すぎないか、同じ言葉を繰り返しすぎていないかを確認します。

また、技術士らしい答案にするためには、単なる感想ではなく、課題、解決策、効果、リスクを論理的につなげることが大切です。

技術士二次試験の答案は添削で伝わり方を確認する

自分の答案が読みにくいかどうかは、自分だけでは判断しにくいものです。なぜなら、書いた本人は前提や意図を知っているため、説明が足りない部分にも気づきにくいからです。

そのため、技術士二次試験の答案改善では、第三者に読んでもらうことが大切です。添削を受けると、設問から外れている部分、説明が足りない部分、論理のつながりが弱い部分を客観的に確認できます。

添削では文章の上手さより伝わり方を見る

添削を受けるときは、文章がきれいかどうかだけを見るのではなく、設問に答えているか、論点がずれていないか、採点者に意図が伝わるかを確認します。

特に初心者は、赤字の数だけに注目しがちです。しかし、本当に大切なのは、なぜその指摘を受けたのかを理解し、次の答案で同じ失敗を減らすことです。

添削の活用については、技術士二次試験は添削がカギ!!でも詳しく扱われています。

横浜すばる技術士事務所の講座を活用する考え方

横浜すばる技術士事務所では、受験対策資料、オンライン講座、個別指導講座を通じて、技術士二次試験に必要な考え方を学べる導線があります。

代表の横浜すばるは、技術士(建設部門ー施工計画、施工設備及び積算)と総合技術監理部門の資格を保有し、一次試験、二次試験、総合技術監理部門をすべて1回で合格しています。

2009年に技術士講座を開講し、2026年で17年。指導した受講生は500名を超えています。自分の答案の弱点を早く把握したい方は、独学だけで抱え込まず、添削や個別指導を活用するのも一つの方法です。

不合格の原因を整理したい方は、技術士二次試験不合格の原因も合わせて確認すると、答案改善の方向性を考えやすくなります。

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技術士二次試験の答案改善で初心者がやってはいけないこと

答案を改善しようとするとき、初心者ほど遠回りになりやすい行動があります。努力しているのに読みにくさが変わらない場合は、改善の順番がずれている可能性があります。

ここでは、答案改善で避けたい行動を整理します。

答案改善で避けたいのは、設問要求を確認せずに表現だけを直すことです。見た目の文章が整っても、問われたことに答えていなければ評価にはつながりにくくなります。

模範解答を丸暗記する

模範解答を読むことは大切ですが、丸暗記に頼ると応用が利きにくくなります。問題文が少し変わっただけで、何を書けばよいか分からなくなるためです。

模範解答は、文章をそのまま覚えるためではなく、課題の立て方、解決策の展開、リスクや留意点のつなげ方を学ぶために使います。

難しい言葉を増やせばよいと考える

専門用語を使えば答案が高度に見えると思うかもしれません。しかし、用語の意味や使う理由が説明できていないと、かえって読みにくくなります。

大切なのは、難しい言葉を増やすことではなく、採点者に伝わる形で専門知識を使うことです。

添削指摘をその場だけ直す

添削で指摘された箇所だけを直して終わると、次の答案で同じ失敗を繰り返しやすくなります。

たとえば、「結論が分かりにくい」と指摘されたなら、その答案だけでなく、他の答案でも段落冒頭に結論があるかを確認します。

指摘を自分の答案作成ルールに変えることで、改善が積み上がります。

技術士二次試験の答案改善まとめ:読みにくさは採点者目線で直せる

技術士二次試験の答案が読みにくい原因は、知識不足だけではありません。結論が見えない、段落の内容が混ざっている、設問要求とずれている、専門用語の説明が不足しているなど、答案の整理方法に原因があることも多いです。

初心者の方は、まず設問要求を確認し、答案骨子を作り、各段落の冒頭に結論を書くことから始めてください。その上で、主語、一文の長さ、接続語、専門用語の使い方を整えると、採点者に伝わる答案へ近づきます。

見直しの際は、「この段落は設問のどこに答えているのか」「最初の一文で結論が分かるか」「前後の段落が自然につながっているか」を声に出して確認してみてください。読んでいる途中で自分でも迷う箇所は、採点者にも伝わりにくい箇所です。

また、自分の答案の読みにくさは、自分だけでは気づきにくいものです。添削や個別指導を活用し、第三者の視点で伝わり方を確認することも、技術士二次試験受験対策では重要です。

答案の読みやすさを改善したい方は、yokosuba技術士受験講座の受験対策資料、オンライン講座、個別指導講座も確認し、自分の弱点に合った学習方法を選んでください。

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この記事を書いた人

横浜すばる技術士事務所
代表:横浜すばる
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