受験の動機
今回は合格までの軌跡をイメージできるように体験記を記します。
まず初めにですが、技術士という資格をどんなきっかけで目指し始めたでしょうか?
上司からの一言?ロールモデルの先輩が保有していたから?尊敬する人が実は持っていた?親が技術士だった?
当然ながら、色々と理由はあると思います。
口頭試験で聞かれることも多い質問ですし、モチベーション維持にもつながるので、一度立ち止まって考える時間を作ることをおすすめします。
取って良かったと本当に思える資格になること間違いなしです。
受験申込書の準備
業務経歴票の重要性でもたびたび紹介していますが、技術士受験における申込書の準備は大変重要です。
申込書を記入する時点で試験は始まっているといっても過言ではありません。
必ず先輩技術士に見てもらってください。
できれば、試験制度が変わった後に合格した先輩技術士が良いです。
昔の試験制度と異なり、コンピテンシーが重要な試験になっているからです。
申込書の準備が不十分だとせっかく筆記試験を突破しても口頭試験で太刀打ちできません。
直近に合格した先輩技術士がいない場合でも安心してください。
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筆記試験の準備
筆記試験の準備期間は人によって大幅に異なると思います。
平均で500~600時間は必要になると考えています。
まだ受験したことがなければそろそろ準備した方が良いです。
何度か受験経験があってある程度の予備知識があれば、ゴールデンウイーク明けからの突貫準備で間に合うかも知れません。
技術士を受験する人はベテラン技術者なのですから、自分自身と相談して課題解決のための工程を自ら引くことになります。
現行の試験制度においては,受験する部門が変わったところで問題の出題形式は変わりません。
一般部門についてまとめると以下のような設問形式になっています。
問題Ⅰは、①技術者としての立場で多面的な観点から課題抽出・分析、②抽出課題のうち最も重要な課題と複数の解決策、③解決策に共通して新たに生じるリスクと対策(こちらは何パターンかあります)、④技術者倫理と社会持続可能性です。
問題Ⅲは、問題Ⅰの④の設問がなく、専門とする事項に特化した記述内容が必要となります。
問題Ⅱは、Ⅱ-1とⅡ-2から構成されます。
Ⅱ-1は専門技術についてです。
普段の業務で使っている知識をそのままアウトプットするだけです。
Ⅱ-2はより実務に近い問題となっており、こちらも普段こなしている業務内容をベースに回答できるかと思います。
設問は、①調査,検討事項とその内容、②留意点,工夫点を含めた手順、③関係者との調整方策です。
この設問内容を見てもらうと分かりますが、普段何気なくこなしている業務プロセスと全く同じではないでしょうか?
ベテラン技術者にとっては非常に取り組みやすい設問かと思います。
本番では、午前中に問題Ⅰが2時間、午後に問題Ⅱと問題Ⅲで3.5時間の試験時間です。
問題Ⅰは原稿用紙3枚、問題Ⅱ-1は原稿用紙1枚、問題Ⅱ-2は原稿用紙2枚、問題Ⅲは原稿用紙3枚です。
最大で5,400文字を5.5時間で書ききらなければならない試験です。
パソコンに慣れた状態ではかなりハードルが高くないですか?
ぶっつけ本番で取り組むと指や腕が疲れて書けなくなることも十分想定できます。
事前に手書きで練習する時間を確保することも大切です。
記述士と言われる所以ですね。
ここで大事なのは時間配分です。
いきなり書き始めることはご法度です。
構成を考えてから書かないと必ず破綻します。
書き直す余裕があるような試験ではありません。
問題Ⅰ・Ⅲは、骨子作成に20分、記述に90分、見直し10分がバランス良い時間配分になると思います。
問題Ⅱ-1は、骨子作成に5分、記述に20分、見直し5分でしょうか。
問題Ⅱ-2は、骨子作成に10分、記述に45分、見直し5分が良いかと思います。
だいたいの目安にしてください.
国家試験なので、合格する論文には法則があります。
短期間で効率的に合格したい場合、「合格する論文の黄金法則」を読み込むことを推奨します。
口頭試験の準備
筆記試験を無事に通過できれば、次は口頭試験です。
試験官は業務経歴票を読み込んでいます。
ここで業務の詳細がうまく書けていないと、口頭試験時に専門知識も改めて確認されることになります。
口頭試験の目的は業務を遂行する上で必要となるコンピテンシーの確認なので、ただでさえ試験時間がない中で圧倒的に不利となります。
試験官が口頭試験の20分の間に確認することは多いので、業務経歴票で専門知識が備わっていることをあらかじめ理解してもらえることが肝要です。
さて,試験官はあなたのことをふるいにかけて不合格にしようとしていると思いますか?
それは違います。
あなたが対面する試験官はあなたの筆記試験を採点しています。
その上で、口頭試験に進める技術者として選抜したわけです。
つまり、基本的に不合格にする意図はありません。
合格は目前です。
持論を展開して試験官と対立することは必ず避けてください。
国家試験に対して不平不満をぶつけても何の意味もありません。
議論は合格後でも十分に可能です。
業務経歴票作成から筆記試験・口頭試験まで、一貫した対策が合格までの近道です。
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技術士としての登録
口頭試験の合格発表は例年3月です。
官報に合格者の名前が掲載されますので、記念に紙の官報を購入される方も多いようです。
その後、技術士としての登録が可能となります。
登録しなければ技術士として名乗れません。
早まって名刺に記載しないように気を付けましょう。
登録がなければ30万円以下の罰金に処せられます。
まとめ
受験開始から技術士登録までの一連の流れを紹介しました。
一年がかりでの試験であり、長丁場の試験となります。
受験動機を明確にしてモチベーションを維持し、試験日までの工程をしっかり管理して合格までの道を切り拓いてください。
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