令和4年度建設部門河川砂防および海岸・海洋 Ⅱー1-1 

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問題

Ⅱー1-1 河川氾濫による浸水被害を軽減するためには、平常時からあらかじめ浸水を想定し、それに備えた対策を講じることが重要である。そこで、①想定最大規模の降雨、及び②それ以外の降雨の2種類の外力により浸水被害及び浸水区域について、その用途を外力ごとに説明せよ。さらにその用途を踏まえて、浸水深及び浸水区域の情報を作成するうえでの留意点を述べよ。

参考:日本技術士会

解答

(1) 浸水深及び浸水区域について
想 定 最 大 規 模 の 降 雨 は1000年 に1回 程 度 の 降 雨 を 想定 し て い る 。 1 年 の 間 に 発 生 す る 確 率 が1/1000(0.1%)以 下 の 降 雨 で あ る 。 そ の 他 の 規 模 の 降 雨は10~100年 に1回 程 度 の 降 雨 で あ る 。 水 害 リ ス ク 対 策を 検 討 す る 際 は 、 発 生 可 能 性 を 考 慮 す る 。 発 生 可 能 性 が低 い 想 定 最 大 規 模 に つ い て は 、 洪 水 リ ス ク の 把 握 や 避 難場 所 の 確 認 に と ど め 、 実 際 に 検 討 す る 対 策 の 被 害 目 安 とし て は 、 発 生 可 能 性 が 高 い そ の 他 規 模 を 使 用 す る と い った 使 い 分 け を す る

(2)浸 水 情 報 作 成 の 留 意 点
 浸 水 の 長 期 化 が 想 定 さ れ る 地 域 に お い て 、 住 民 等 が「 浸 水 深 が 浅 い 」 ・ 「 高 層 階 に 住 ん で い る か ら 」 と い った 理 由 で 立 退 き 避 難 し な い こ と を 選 択 し た 場 合 に 、 生 活へ の 支 障 を 十 分 認 識 し て も ら う こ と が 必 要 で あ る 。こ の た め 、 地 図 上 に 「 浸 水 継 続 時 間 が 長 い 区 域 」 を 記 載す る 。 な お 、 地 域 の 水 害 特 性 に よ っ て は 、 こ の 「 浸 水 継続 時 間 が 長 い 区 域 」 も 「 早 期 の 立 退 き 避 難 が 必 要 な 区域 」 に 含 め た 方 が 良 い 場 合 も あ り 、 表 示 方 法 も 含 め て 事前 に 十 分 に 検 討 し て お く 。 さ ら に 、 色 彩 は 水 害 ハ ザ ー ドマ ッ プ に お け る 重 要 な 情 報 伝 達 要 素 で あ り 、 各 色 の 持 つ意 味 を 考 慮 し て 選 択 す る 。 更 に 、 ユ ニ バ ー サ ル デ ザ イ ンの 観 点 か ら 、 高 齢 者 や 色 覚 に 障 害 の あ る 方 に も 見 や す くす る た め 、 色 の 明 度 差 や 組 み 合 わ せ に も 配 慮 す る 。
以 上

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代表:横浜すばる
技術士(建設部門ー施工計画、施工設備及び積算) (総合技術監理部門)

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