皆さま、日々の試験勉強お疲れ様です。
ご存知の通り技術士二次試験は論文試験であり、唯一の正解というものがありません。
それゆえ、自分の論文がどのレベルにあるのかを把握するには添削を受けるしかありません。
これを怠ったり、嫌がったりすると合格までの道のりは長くなります。
私の身近な方の事例を挙げて、添削がいかに大事かをお伝えしたいと思います。
Mさん(建設コンサルタント設計部長 建設部門:土質及び基礎で挑戦中)
私が前に勤めていた職場の上司にあたります。
高学歴で大学卒業後から土木設計を専門とされていて、非常に優秀な技術者です。
技術士以外の資格は、RCCMが5部門程度、1級土木施工管理等を取得されています。
とても真面目な方で、愛読書は『道路橋示方書』と言う強者です(笑)
設計分野では数々の素晴らしい成果を納めている、尊敬する技術者の一人です。
しかし、技術士試験には10年近く挑戦されています。
なぜ合格できないのか。
理由はただ一つであると考えます。
『誰からの添削も受けず、完全独学であること』
断言してこれと言い切れます。
論文を誰かに見せるのをとても嫌がる方なのですが、1度だけ頼み込んで見せてもらったことがあります。
例えるならば、学術論文でした。
難しいことが難しく書かれており、課題抽出等も複数を章立てて書かれておりませんでした。
世の中には多くの合格論文が出回っているなか、なぜこのような論文スタイルで受験を続けるのか疑問ですが、本人曰く『世に出回っている合格論文は論文とは呼べない。論文とは私のようなスタイルの体裁が論文だ』と。
なるほど!そりゃ10年位落ちますね!と思ってしまいますよね(笑)
確かに技術士試験に合格する論文と、学術論文は違います。
しかし、目的はあくまでも【技術士試験に合格すること】です。
物凄くプライドの高い方でしたので、恐らく他の人から添削を受けることが嫌なのでしょう。
令和4年度の技術士二次試験も残念ながら不合格だったという事を、人づてに聞きました。
Oさん(建設コンサルタント 建設部門:鋼構造及びコンクリートで挑戦中)
この方も非常に優秀!
学歴も九州でNO.1の国立大学の出身です。
デジタル分野の知識にも長けており、社内でも引っ張りだこということです。
異業種からの転職組ですが、それを感じさせない仕事ぶりで社内外からの評価も高い。
しかし、技術士二次試験は4回程落ちています。
この方の論文を読ませてもらった事があります。
不合格の理由は明白で、『必須科目と選択科目Ⅲの区別ができていないこと。』
必須科目の解答に専門であるコンクリートに偏った解答をしてみたり、選択科目Ⅲの解答が建設部門全般に関わるような解答(通常、必須科目で解答すべきような解答)であったりしました。
この方は必須科目がA評価であったり、B評価 or C評価を行ったり来たりしています。
選択科目Ⅲも同様です。
何故そのような事を何年も繰り返しているのか。
それは、必須科目と選択科目Ⅲの区別が出来ていないということを誰も指摘してくれないから。
すなわち、『論文の添削を受けていない』ということです。
非常にもったいないですよね。
実力的にはA評価を得られる実力がありながら、それを発揮できていない。
同じような方は多くいるはずです。
プライドが邪魔をしているのか分かりませんが、添削を受けることは何の恥でもありません。
迷わず受けるべきです。
Fさん(地方自治体 建設部門:施工計画、施工設備及び積算で挑戦中)
この方は私の同級生で地方自治体に勤めています。
彼も非常に優秀で学歴も申し分ありません。
彼は3回程挑戦しているようですが、論文から受験申込書に至るまで一切見せてくれません(笑)
信頼がないのかと悲しくなりますね(笑)
私以外にも一切見せないようなので、信頼問題ではないとホッとしています(笑)
成績はA評価を取ったことはなく、B評価もしくはC評価といったところのようです。
論文を拝見したことがないのでよく分かりませんが、評価が悪いということなので恐らくめちゃくちゃな論文を書いている可能性があります。
そして、添削を一切受けていないので間違いを正す人もいなければ、間違いに気付くこともない状態です。
令和4年度の試験も案の定、不合格でした。
Yさん(建設コンサルタント 建設部門:道路で挑戦中)
最後はこちらの方です。
この方も他の人同様、大学卒業で申し分のない学歴です。
建設コンサルタント歴は25年を超えるベテランです。
この方はこれまでに紹介した方と不合格になる理由が少し違います。
この方は添削は受けています。
ではなぜか!?
それは『色々な方から添削を受け過ぎている』であると考えます。
この方は技術士対策講座も受講していますが、それとは別に社内の技術士2名の方へ論文添削を依頼しています。
色々な人の意見が反映されているため、何ともいえないクセのある論文に仕上がっています。
試験に合格するというよりは、指導技術士を満足させるために書かれた論文といったところでしょうか。
業務経歴票もひじょーにクセのある仕上がりになっていました(笑)
当講座のような技術士試験専門の講座に絞るか、社内の技術士に依頼する場合には、指導技術士は一人に絞るべきかと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。
最後の方は少し特殊なパターンですが、他の方は皆共通することがあります。
【添削を受けない】ということです。
非常に優秀で学歴も高いにも関わらず、添削指導を受けないがために落ち続けています。
これだけ優秀なので添削指導を受ければ、すぐにでも合格すると思います。
プライドなのか面倒なのかは分かりませんが、あれこれ考えずに添削をまずは受けましょう。
そして、添削してもらった評価を素直に受け入れ改善しましょう。
それが出来るともう合格は目の前です。
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