【技術士二次試験】合格する人は知っている。効果的な勉強方法!

マリンタワー

科学技術分野の最高峰国家資格である「技術士」。その資格を手にするための道のりは決して平坦ではありません。特に二次試験は、実務経験を積んだ優秀なエンジニアたちがこぞって受験するにもかかわらず、例年約9割が不合格になる超難関試験です。

「毎日遅くまで働いていて勉強時間が足りない」
「記述式試験の正解が分からず、五里霧中になっている」
「過去問を解いても、これで合格基準に達しているのか不安」

このような悩みを抱えている受験生は非常に多いのではないでしょうか。

技術士試験は、ただ闇雲に机に向かって暗記を繰り返すだけでは絶対に合格できません。合格する人には、共通する「効率的な勉強法」「試験の本質を見抜く視点」があります。

本記事では、技術士試験(一次・二次)の最新の合格率推移から、なぜこれほどまでに二次試験の合格率が低いのかという理由の分析、そして仕事を両立させながら一発合格を掴み取るための具体的な勉強ノウハウまで、網羅的に解説します。

目次

技術士一次・二次試験の合格率と難易度の推移

技術士は「技術士法」に基づく国家資格であり、技術面において高度な専門的応用能力を備えていることを証明するものです。試験は「一次試験」と「二次試験」の2段階に分かれています。

一次試験と二次試験の基本的な位置づけ

  • 一次試験:年齢や学歴、実務経験に関係なく誰でも受験可能です。合格すると「技術士補」となる資格が得られ、正式な「修習技術者」として二次試験へのステップに進むことができます。
  • 二次試験:認定された教育課程の修了や、4年〜7年以上の長期間にわたる実務経験(指導技術者のもとでの実務など)を経て、初めて受験資格が得られる実質的な本番です。

では、それぞれの合格率の推移と難易度の現状を見てみましょう。

一次試験の合格率推移

一次試験の合格率は、例年約40%〜50%前後で推移しています。試験形式がマークシート方式(択一式)であるため、過去問を徹底的に解き進めることで比較的独学でも突破しやすい傾向にあります。ただし、選択する技術部門によって合格率には30%〜75%と大きな開きがあります。

二次試験の合格率推移

一方で、二次試験の合格率は約10%〜15%(全体平均)と一気に跳ね上がります。受験者の大半が「数年以上の実務経験を持つプロのエンジニア」であるにもかかわらず、そのうちの約9割が不合格になるという事実が、この試験の異常な難易度の高さを物語っています。

部門別の合格率の傾向(例)

技術士には全21の技術部門が存在しますが、難易度の傾向は部門によって大きく異なります。

技術部門平均合格率の傾向難易度の特徴
船舶・海洋部門 / 金属部門約30%前後受験者数が比較的少なく、専門領域が明確なため合格率が高めに出る傾向がある。
建設部門 / 上下水道部門約10%以下受験者数が最も多い激戦区。社会インフラに関わる広範な知識と高度な論文構成力が求められる。
情報工学部門約10%以下技術のトレンド変化が激しく、最新の知見と論理的思考力が厳しく問われるため最難関の一つ。

このように、自分が受験する部門の特性を正確に把握し、個別の対策を立てることが合格への第一歩となります。

なぜ技術士二次試験の合格率はこれほど低いのか?

多くの優秀な技術者が二次試験で苦杯をなめるのには、明確な3つの理由があります。この理由(壁)を事前に理解しておくことが、正しい対策へ繋がります。

仕事と勉強の「両立」という物理的な壁

二次試験の受験生は、全員が第一線で働く社会人です。プロジェクトの納期、突然のトラブル対応、日々の残業など、試験勉強だけに集中できる環境にいる人は一人もいません。

「試験前日まで夜遅くまで働いていた」「休日も疲労で机に向かえない」という声も多く、モチベーションの維持やスケジュール管理ができずに受験自体を断念してしまうケースが後を絶ちません。

「広大すぎる」試験範囲と社会情勢の反映

二次試験で問われるのは、教科書的な専門知識だけではありません。「持続可能な社会の実現(SDGs)」「DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進」「カーボンニュートラルへの対応」など、現在の日本の社会状況や政府方針を踏まえた上での技術的解決策が要求されます。アンテナを常に高く張り、網羅的にインプットしなければならないため、独学での範囲カバーには限界が生じやすいのです。

正解が一つではない「論述・口頭試験」の難しさ

これが最大の障壁です。二次試験はマークシートではなく、原稿用紙数枚(600文字×数枚)に及ぶ「記述式論文」と、面接官と対峙する「口頭試験」です。

論文試験には「明確な模範解答」が公表されません。そのため、自分で書いた答案が合格基準を満たしているのかどうか、独学では判断がつかないという構造的な難しさがあります。また、近年の口頭試験では「技術士としての適格性(倫理観や資質)」の評価が極めて厳格化されており、筆記試験を通過した人のうち約2〜3割(部門によっては半数近く)が口頭試験で不合格になるケースもあります。

【一次試験】効率的な科目別勉強法

一次試験は基礎を固めるステージです。効率的な勉強のコツを科目別に解説します。

【一次試験の構成】
├── 基礎科目(科学技術全般の基礎知識) ⇒ 過去問5〜6年分を徹底的に解く
├── 適性科目(技術士法・技術者倫理) ⇒ 過去問で出題形式に慣れ、最新法令をチェック
└── 専門科目(選択した技術部門の知識) ⇒ 大学卒業程度の専門知識、最重要科目

基礎科目の勉強法

基礎科目は、設計・計画、情報・論理、解析(電磁気学や材料特性など)、環境・エネルギー・技術史といった広範な分野から出題されます。自然科学系の大学教育程度の内容ですが、全てを完璧に理解する必要はありません。

  • 対策過去問を5年〜6年分解くことで、出題のパターンや頻出問題が明確になります。特に自分の得意分野(例:普段設計をしているなら設計・計画分野)で確実に得点できるようピンポイントで学習を深めましょう。

適性科目の勉強法

適性科目は「技術士法第4章(技術士等の義務)」や技術者倫理に関する問題です。社会人経験が豊富な方であれば、一般的な良識で解ける問題も多いですが、中には判断に迷う巧妙な選択肢もあります。

  • 対策こちらも過去問演習が主軸となります。出題形式に慣れるとともに、近年のコンプライアンスや環境法令に関する最新トピックスには日頃からニュース等でアンテナを立てておきましょう。

専門科目の勉強法

自分が登録した技術部門の専門知識が問われる、一次試験の最重要科目です。

  • 対策必ず自分が現在従事している、または最も得意とする部門を選択してください。試験範囲を限定することで、限られた勉強時間を無駄なく活用できます。日本技術士会のホームページには過去の試験問題が大量に掲載されているため、少なくとも直近の動向は必ずチェックしておきましょう。

【二次試験・筆記】論文試験を突破する3つの黄金法則

二次試験の筆記(論文)試験で合格点を取るためには、単に知識を披露するだけでは不十分です。「採点者に伝わる論文」を書くための3つのコツを意識してください。

頻出キーワードの抽出と定義の整理

過去10年分の過去問を分析し、自分の部門・選択科目で繰り返し出題されているキーワード(例:インフラ長寿命化、生産性向上、リスクマネジメントなど)をリストアップします。それぞれのキーワードについて、「現状の課題」「背景」「具体的な解決策」を200文字程度で論述できるようパッケージ化して暗記しておきましょう。

論理構造(三段論法・骨子)の明確化

論文を書く前に、必ず「骨子(アウトライン)」を組み立てます。技術士の論文には、求められる標準的な構成(問いに対する答え、理由、具体例、留意点など)があります。

問いに対して、まず結論を述べ、その後に「理由は3点ある。1点目は〜」とナンバリングを用いて記述することで、採点官が読んだ瞬間に論理展開を理解できる「明快な論文」に仕上がります。

一般論・教科書論で終わらせない「当事者意識」

不合格になる論文の典型例は、「〇〇を導入すべきである」「〇〇という技術が有効である」といった、カタログや教科書を写したかのような一般論で終始しているものです。

技術士試験で問われているのは、「あなた自身が技術リーダーとして、その課題にどう向き合い、どのようなリスクを想定し、どうマネジメントするか」というコンピテンシー(行動特性)です。常に「技術士としての視点」を持ち、現実的かつ具体的な提案を記述しなければなりません。

【二次試験・口頭】油断大敵!口頭試験の確実な対策

筆記試験に合格すると、最後の難関である「口頭試験」が待ち受けています。ここで落とされないためのポイントは2つです。

業務経歴票を「質問を誘導する武器」に仕上げる

口頭試験は、出願時に提出した「業務経歴票」をベースに進行します。つまり、口頭試験の勝負は出願時の5月の段階から始まっているのです。

面接官が「この業務についてもっと詳しく聞きたい」「このトラブルはどう解決したの?」と質問したくなるような、技術的工夫や苦労した点が伝わる経歴票を作成しましょう。あえて少し含みを持たせた書き方をし、面接官の質問を自分の得意分野へ誘導するテクニックも有効です。

技術士としての「適格性」と「コミュニケーション能力」

口頭試験では、専門知識のテストではなく、「技術士にふさわしい資質能力(コンピテンシー)を備えているか」が厳しくチェックされます。

面接官の質問に対して、的外れな回答をダラダラと続けるのは厳禁です。「結論から簡潔に答える」というプレゼンスキルを徹底し、圧迫的な質問に対しても感情的にならず、プロのエンジニアとして冷静かつ論理的に対話するコミュニケーション能力を示しましょう。

合格者が実践している学習計画と時間管理術

仕事をしながら合格する人は、例外なく「タイムマネジメントの達人」です。机に向かう時間だけが勉強時間ではありません。

スキマ時間の徹底活用

「平日に2時間まとまった勉強時間を確保する」のは困難ですが、「通勤電車の中でキーワードの定義をチェックする」「昼休みの15分で論文の骨子を1つ考える」「歩きながら音声教材を聴く」といった小分けの学習であれば、忙しいビジネスパーソンでも毎日実践可能です。これらを積み重ねることで、月間で数十時間もの勉強時間を捻出できます。

長期的なスケジューリングの例

二次試験の合格を目指す場合の理想的な年間スケジュールは以下の通りです。

【二次試験 合格への年間ロードマップ】
┌── 1月〜3月 :過去問分析・キーワード学習・業務経歴票の作成(最重要)
├── 4月〜5月 :出願(業務経歴票提出)・論文の骨子作成トレーニング開始
├── 6月〜7月 :本格的な論文記述練習・第三者による添削指導(反復)
├── 7月 中旬 :【筆記試験本番】
└── 11月〜12月:筆記合格発表後、模擬面接・口頭試験対策 ⇒ 【口頭試験本番】

独学の限界を突破する:第三者による「論文添削」の重要性

技術士試験、特に二次試験の筆記対策において、完全な独学で挑むのは非常にリスクが高いと言わざるを得ません。その最大の理由は「自分の書いた文章の欠陥に、自分自身では絶対に気づけないから」です。

論文試験の採点基準は非常にシビアです。

■「問題文の要求(問い)に真正面から答えているか」
■「技術士にふさわしい専門用語の使い方・論理構成になっているか」
■「文章が独善的になっておらず、第三者が読んで一発で理解できるか」

これらは、自分では完璧だと思っていても、他人が読むと矛盾だらけであるケースが多々あります。合格率を劇的に引き上げるためには、「合格している技術士の先輩」や「プロの受験講座の講師」といった第三者に論文を読んでもらい、客観的な添削(フィードバック)を受けることが絶対に必要不可欠です。

受験対策個別講座を活用するメリット

周りに気軽に論文添削を頼める技術士の先輩がいない場合や、より確実に一発合格を目指したい場合は、プロの「技術士受験対策講座」を受講することを強くお勧めします。

  1. 勉強スケジュールの強制力仕事が忙しいとつい後回しになりがちな勉強も、講座のカリキュラムや添削の提出期限があることで、高いモチベーションを維持したまま学習を継続できます。
  2. 伴走型の個別指導あなたの専門分野やこれまでの実務経験に合わせた、ピンポイントのアドバイスが受けられます。無駄な回り道をせず、最短ルートでの記述力向上が見込めます。
  3. 口頭試験の模擬面接対策面接対策は、一人では絶対に訓練できません。本番さながらの緊張感の中で模擬面接を行い、話し方の癖や回答のロジックを修正してもらうことで、口頭試験の合格率は跳ね上がります。

技術士受験対策

技術士受験対策資料

はし

■技術士二次試験受験対策資料【合格する論文の黄金法則】
pdf資料
1.帰納法と演繹法
2.技術士とはなにか
3.技術士二次試験の採点基準
4.業務経歴票の作成指導
5.記述式試験の採点方法
6.試験対策
7.合格する受験生不合格になる受験生の特徴
8.建設部門、上下水道部門筆記試験模範解答集
9.全7回オンライン講座の参加
10.筆記試験再現論文の査読・講評(前年度分)

技術士受験対策個別指導講座

勉強時間

■技術士二次試験個別指導講座【建設部門】
技術士二次試験完全講座
技術士二次試験必須科目講座
技術士二次試験選択科目講座

まとめ:正しい努力を継続した人が、技術士の栄冠を掴む

技術士試験は合格率約10%の超難関国家資格ですが、決して「天才しか受からない試験」ではありません。出題意図を正しく理解し、過去問を分析し、第三者の力を借りて論文をブラッシュアップしていくという「正しい勉強法」さえ実践すれば、働きながらでも十分に突破可能です。

技術士の資格を取得することは、エンジニアとしてのキャリアにおいて生涯の強力な武器となり、社内外からの信頼を不動のものにします。

まずは過去問の確認と、あなた自身のこれまでの業務の棚卸しから始めてみましょう。効率的な計画を立て、プロのサポートも適宜取り入れながら、一歩ずつ合格への道を突き進んでください!

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この記事を書いた人

横浜すばる技術士事務所
代表:横浜すばる
技術士(建設部門ー施工計画、施工設備及び積算) (総合技術監理部門)

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