技術士二次試験とは
受験をお考えの方を対象にこの試験の概要をご説明いたします

海です
目次

技術士二次試験の概要

■受験資格

技術士第二次試験を受験するには、受験申込み時点で、下記の(1)及び(2)の受験資格要件を満たしていることが必要となります。
(1)技術士補となる資格〔次のうちいずれか〕を有していること
  * 技術士第一次試験に合格
  * 指定された教育課程☆を修了
☆ 技術士第一次試験の合格と同等であると文部科学大臣が指定したもの(次頁参照)

(2)下記経路①~③のうち、いずれかの業務経歴を有していること
【A】総合技術監理部門を除く技術部門を受験する場合
【B】総合技術監理部門を受験する場合
経路① 技術士補の登録日以降、技術士補として、次の期間指導技術士を補助している。
     【A】4年を超える期間       【B】7年を超える期間 
経路② 技術士補となる資格を有した日※1以降、監督者※3の下で、
   科学技術に関する業務※2について、次の期間従事している。〔技術士補登録は不要〕
     【A】4年を超える期間         【B】7年を超える期間
経路③ 科学技術に関する業務※2について、次の期間従事している。〔技術士補登録は不要〕
⇒ ③は、技術士補となる資格を有した日※1以前の期間も算入できる。
⇒ また、指導者や監督者の有無・要件を問わない。 
     【A】7年を超える期間         【B】10年を超える期間
〔【B】の場合、技術士第二次試験合格者は、7年を超える期間〕

■試験の方法

試験は、筆記試験(記述式)及び口頭試験(口頭試験は筆記試験合格者対象)により行います。

■試験の日時、試験地及び試験会場

筆記試験
期日 7月中旬(例年)
時間 10:00~12:00 / 13:00~16:30
試験地及び試験会場
次の都道府県において行い、試験会場は、6月中旬頃の官報に公告します。
北海道、宮城県、東京都、神奈川県、新潟県、石川県、愛知県、大阪府、広島県、香川県、福岡県及び沖縄県。
なお、試験会場については、受験者があらかじめ選択する試験地における会場を本人宛てに別途通知します。
口頭試験[筆記試験合格者のみ]
期日 12月上旬~1月中旬(例年)
時間20分
試験地及び試験会場
口頭試験は、東京都で実施します。試験会場は口頭試験の日時とともに通知します。

■受験申込書等配布期間

4月上旬~中旬(例年)

■受験申込受付期間

4月上旬~中旬(例年)
受験申込書類は、公益社団法人日本技術士会宛てに、書留郵便で提出すること。

■合格発表

筆記試験:10月下旬
口頭試験: 3月下旬

技術士第二次試験の科目

筆記試験

■Ⅰ 必須科目 

「技術部門」全般にわたる専門知識、応用能力、問題解決能力及び課題遂行能力に関するもの
記述式600字×3枚    配点[ 40点 ]【2問出題 1問選択解答】 2時間00分 (10:00~12:00)
☆概念
■専門知識
専門の技術分野の業務に必要で幅広く適用される原理等に関わる汎用的な専門知識
■応用能力
これまでに習得した知識や経験に基づき、与えられた条件に合わせて、問題や課題を正しく認識し、必要な分析を行い、業務遂行手順や業務上留意すべき点、工夫を要する点等について説明できる能力
■問題解決能力及び課題遂行能力
社会的なニーズや技術の進歩に伴い、社会や技術における様々な状況から、複合的な問題や課題を把握し、社会的利益や技術的優位性などの多様な視点からの調査・分析を経て、問題解決のための課題とその遂行について論理的かつ合理的に説明できる能力
☆出題内容
現代社会が抱えている様々な問題について、「技術部門」全般に関わる基礎的なエンジニアリング問題としての観点から、多面的に課題を抽出して、その解決方法を提示し遂行していくための提案を問う。
■評価項目
技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)のうち、専門的学識、問題解決、 評価、技術者倫理、コミュニケーションの各項目

■Ⅱ 選択科目

1.「選択科目」についての専門知識に関するもの
※時間はⅡとⅢを合わせて3時間30分(13:00~16:30)
記述式600字×1枚[ 10点 ]【4問出題 1問選択解答】
☆概念   
「選択科目」における専門の技術分野の業務に必要で幅広く適用される原理等に関わる汎用的な専門知識
☆出題内容   
「選択科目」における重要なキーワードや新技術等に対する専門知識を問う。
☆評価項目
技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)のうち、専門的学識、コミュニケーションの各項目

2.「選択科目」についての応用能力に関するもの
記述式600字×2枚[ 20点 ]【2問出題1問選択解答】
☆概念
これまでに習得した知識や経験に基づき、与えられた条件に合わせて、問題や課題を正しく認識し、必要な分析を行い、業務遂行手順や業務上留意すべき点、工夫を要する点等について説明できる能力
☆出題内容
「選択科目」に関係する業務に関し、与えられた条件に合わせて、専門知識や実務経験に基づいて業務遂行手順が説明でき、業務上で留意すべき点や工夫を要する点等についての認識があるかどうかを問う。
☆評価項目
技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)のうち、専門的学識、マネジメント、リーダーシップ、コミュニケーションの各項目
■Ⅲ 選択科目
「選択科目」についての問題解決能力及び課題遂行能力に関するもの 記述式600字×3枚      配点[ 30点 ]【2問出題 1問選択解答】
※時間はⅡとⅢを合わせて3時間30分(13:00~16:30)
☆概念
社会的なニーズや技術の進歩に伴い、社会や技術における様々な状況から、複合的な問題や課題を把握し、社会的利益や技術的優位性などの多様な視点からの調査・分析を経て、問題解決のための課題とその遂行について論理的かつ合理的に説明できる能力
☆出題内容
社会的なニーズや技術の進歩に伴う様々な状況において生じているエンジニアリング問題を対象として、「選択科目」に関わる観点から課題の抽出を行い、多様な視点からの分析によって問題解決のための手法を提示して、その遂行方策について提示できるかを問う。
☆評価項目
技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)のうち、専門的学識、問題解決、評価、コミュニケーションの各項目

口頭試験

技術士としての適格性を判定することに主眼をおき、筆記試験における記述式問題の答案及び業務経歴を踏まえ実施するものとし、次の内容について試問します。
Ⅰ 技術士としての実務能力 
① コミュニケーション、リーダーシップ  [ 30点 ]
② 評価、マネジメント         [ 30点 ]
Ⅱ 技術士としての適格性 
③ 技術者倫理       [ 20点 ]
④ 継続研さん       [ 20点 ]
時間 20分(10分程度延長の場合もあり)

技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)   
 専門的学識
・技術士が専門とする技術分野(技術部門)の業務に必要な,技術部門全般にわたる専門知識及び選択科目に関する専門知識を理解し応用すること。
・技術士の業務に必要な,我が国固有の法令等の制度及び社会・自然条件等に関する専門知識を理解し応用すること。
 
 問題解決
・業務遂行上直面する複合的な問題に対して,これらの内容を明確にし,調査し,これらの背景に潜在する問題発生要因や制約要因を抽出し分析すること。
・複合的な問題に関して,相反する要求事項(必要性,機能性,技術的実現性,安全性,経済性等),それらによって及ぼされる影響の重要度を考慮した上で,複数の選択肢を提起し,これらを踏まえた解決策を合理的に提案し,又は改善すること。

 マネジメント 
・業務の計画・実行・検証・是正(変更)等の過程において,品質,コスト,納期及び生産性とリスク対応に関する要求事項,又は成果物(製品,システム,施設,プロジェクト,サービス等)に係る要求事項の特性(必要性,機能性,技術的実現性,安全性,経済性等)を満たすことを目的として,人員・設備・金銭・情報等の資源を配分すること。

 評価
・業務遂行上の各段階における結果,最終的に得られる成果やその波及効果を評価し,次段階や別の業務の改善に資すること。

 コミュニケーション
・業務履行上,口頭や文書等の方法を通じて,雇用者,上司や同僚,クライアントやユーザー等多様な関係者との間で,明確かつ効果的な意思疎通を行うこと。
・海外における業務に携わる際は,一定の語学力による業務上必要な意思疎通に加え,現地の社会的文化的多様性を理解し関係者との間で可能な限り協調すること。

 リーダーシップ 
・業務遂行にあたり,明確なデザインと現場感覚を持ち,多様な関係者の利害等を調整し取りまとめることに努めること。
・海外における業務に携わる際は,多様な価値観や能力を有する現地関係者とともに,プロジェクト等の事業や業務の遂行に努めること。

技術者倫理 
・業務遂行にあたり,公衆の安全,健康及び福利を最優先に考慮した上で,社会,文化及び環境に対する影響を予見し,地球環境の保全等,次世代にわたる社会の持続性の確保に努め,技術士としての使命,社会的地位及び職責を自覚し,倫理的に行動すること。
・業務履行上,関係法令等の制度が求めている事項を遵守すること。
・業務履行上行う決定に際して,自らの業務及び責任の範囲を明確にし,これらの責任を負うこと。

 継続研さん 
・業務履行上必要な知見を深め,技術を修得し資質向上を図るように,十分な継続研さん(CPD)を行うこと

■技術士試験合否決定基準
総合技術監理部門を除く技術部門
必須科目:60%以上の得点 選択科目:選択科目ⅡとⅢの合計が60%以上の得点
口頭試験:評価項目のすべてが60%以上の得点
■合格率
技術士二次試験の合格率は筆記試験12%程度、口頭試験90%程度、全体としては合格率10%になります。
合格者の平均年齢は40歳といわれています。
この試験の特徴として申し込んだ人の25%は試験を受験していません。
おそらく準備が不十分なので合格しないだろうと考え受験をあきらめるのでしょう。

参考資料:日本技術士会HP:/https://www.engineer.or.jp/

技術士二次試験対策は要領です。

技術士試験対策は横浜すばる技術士事務所

総監勉強法

総合技術監理部門受験対策資料の販売

目次